8話 ページ9
「日向君、今日バレー部行っても良い……かな」
「バレー部? うん、良いと思うよ。見学? 」
「澤村さんにお礼したいなって」
放課後。
俺は日向君について、体育館へ。
何でも明日音駒高校との練習試合の為皆張り切ってるとか。
「……こんちわー!! 」
「……こんにちは……」
日向君に続いて体育館にはいる。
ﾑﾜ,とした熱気が身体にまとわりつく。嫌いではないその感覚に、顔が緩んだ。
「おう日向。……あれその子は? 」
「あ。……えと……この前、その……服を、貸してもらって……、ありがとうございました……」
「あぁ、昨日の。……これ、お礼? え、こんなに!? 」
「はい。皆さんで……食べてもらえ、ば……」
澤村さんは驚いた顔で俺を見る。
迷惑だったかな。……自分で持って帰ろうか。
「……あの、迷惑……だったら」
「いや、凄い嬉しいよ。ありがとな」
いえ、と頭を振る。
「……あ、の……清水さん、は……」
「清水? ちょっと待ってな。……清水、1年の子」
「天戒君? 」
澤村さんが奥に呼び掛けると、清水さんが出てきた。
その手にはスポドリの籠が。
「……あ、この前の首輪のお礼……」
「好きでしたことだから良かったのに。……けどありがと」
澤村さん、バレー部にはお菓子を。清水さんにはアクセをお礼に渡す。
月がモチーフで、青色ベースのやつ。
落ち着いた色合いだから、清水さんに似合う気がした。
「……それじゃあ……」
ﾍﾟｺ,とお辞儀をして体育館を出ようとする。
「……天戒君」
「……えと……何ですか……? 」
ｸｲ,と裾が引っ張られた。
振り返ると、清水さんが視線を逸らしながら裾をつかんでいる。
「……マネージャー、とか。興味ない……かな」
無いです。
バッサリいこうとしたのだが、結局は口をモゴモゴさせただけ。
……俺はこの人に弱いらしい。
「……一応……ちょっと、なら……」
「本当? なら、見学とかしていかない? 」
「……じゃあ、お願い……します……」
『……ねぇ、君名前なんてーの? 僕は天戒A』
『……俺は____』
『ふぅん、いい名前だね。……ね、バレーとか興味ない? 』
続く (更新停止中)
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紅雄 - めっちゃ良きです！！！これからもがんばってください! (2019年9月18日 18時) (
レス) id: 64fc749647 (このIDを非表示/違反報告)
卯月葵(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3411144c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音響 | 作成日時：2019年6月14日 20時
