1話 ページ2
時間軸としては、音駒との戦いの3日前
『決めました遠矢選手、日本先制点です!! 』
耳に差したイヤホン。映像の流れるスマホ。
スマホの中では人がちょこちょこ動いてて、イヤホンからは実況。
俺の休み時間の、在り来たりな1コマ。
「うぉ、お前押すなって!! ……あっ、ごめん!! 」
スマホを食い入るように見ていると、机に何かがぶつかった音。と衝撃。……後、謝っている声。
衝撃でイヤホンが外れたようで、外の音が耳に入ってきた。
「……別に、だいじょぶ……」
スマホから目を離さず答える。
「……ちょ、もうちょっとちゃんと謝れよ!! 」
「うるさい日向。そもそもお前が押さなかったら」
何か増えた。
まぁ良いや、無視しとこう。とイヤホンをつけ直そうとすると。
「……待って」
「……な、に……」
ﾊﾟｼ,と腕を掴まれた。
そのまま日向君? は俺のスマホを覗き込む。
「それ、バレー世界大会の中継? 」
「……うん……そうだ、けど」
何故かキラキラした目で俺を見る日向君。
「今日携帯家忘れてさ、見せてくれない? 」
「ぇ……他の子に、見せてもらえば……」
「他の奴等バレーなんて興味ねぇ、って言って見せてくんねぇの」
こんな楽しいのに。と呟く日向君。
「……バレー、好きなの? 」
「おう!! バレー部入ってんだ」
そういや、烏野にもバレー部あったんだったか。
……落ちた強豪、飛べない烏。
全く不名誉な通り名。
「今は、まだ……強くねぇのかもだけど。俺等は全国のトップに立つ!! 」
なんて笑う日向君。オレンジの髪が、太陽に反射して煌めいていた。
何だか眩しくて、思わず目を閉じる。
「……凄いね、そんな夢中になれるって」
「そうか? 普通だと思うけど」
「……うぅん、凄いよ」
____だって俺は出来なかったから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅雄 - めっちゃ良きです！！！これからもがんばってください! (2019年9月18日 18時) (
レス) id: 64fc749647 (このIDを非表示/違反報告)
卯月葵(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3411144c18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無音響 | 作成日時：2019年6月14日 20時
