抑えられな気持ち ページ24
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「鰹節、青のり、マヨネーズはお好みで。知ってる関西の人は、この小さなコテでそのまま食べるらしいよ？」
「え、そうなんですか？ いただきます」
これで食べるの？ 食べにくそうだけど。
私は慣れたお箸でいただきます。
「ふーふー、…あつっ、あつあふっ」
「大丈夫？ ほら水飲んで！」
「ううっ！ …ん、はあ、熱かったけど、」
「美味しい？」
「美味しいです！」
「それは良かった。ああそうだ、関西の人はねお好み焼きをおかずにして、ごばんと味噌汁食べるらしいよ」
「ええ！ それはお腹パンパンになりますねぇ」
「はは、俺は余裕だけどね」
そう言って豪快に食べる涼太さん。
聞くと良く食べるらしくて、色んな物を食べるために旅行もよく行くらしい。
その時に関西に行ってお好み焼きを食べて、こっちに帰ってきてからも時々ソースの味が恋しくなるとか。
「多かったら無理しなくていいからね」
気づいてくれたんだ。
テーブルの舌でお腹を摩ってるの。
「…ごめんなさい」
「いいよ。その分俺が食べるから気にしないで」
ぺろりと食べきってしまった。
いいなぁ。いっぱい食べられるの。
「今日は何もかもありがとうございます。ご馳走になってしまって」
「いえいえ。いっぱい楽しませてもらったお礼だから。俺こそ楽しかった、ありがとうね」
ついさっき朝日を浴びて、今日という日が素晴らしい日になりそうだなってワクワクしていたような気がするのに、もう月が夜を照らしてる。
ということは、そろそろお別れの時間かな。
名残惜しいなんて思ったのも初めてで、隣を歩いてる涼太さんの肩が少し触れたただけでドキドキするのに、それでもとても落ち着くこの感覚。
離れたくない。
「Aちゃん、俺さやっぱりこのままって無理だな」
「え？」
立ち止まって振り向くと、真剣な眼差しの涼太さんがこちらを見てて、ドキッと緊張が走る。
「君に婚約者がいるってのは百も承知なんだけど、」
一歩、二歩と近付いて、大きな手に手を握られる。
ゆっくりと手は彼の口元に近付き、チュッと軽く手の甲に唇が触れた。
「奪ってもいい？ Aちゃんのこと、好きなんだ」
時間が止まれば良いと願った。
こんなにも幸せな事なんて、きっと一生やって来ないと思った。
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ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、ありがとうございます(o^^o) (2021年2月15日 6時) (
レス) id: e8b4c75977 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 楽しみにしてます☆ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。様、ありがとうございます！素敵と言ってもらえてホッとしてます。終始不安なまま書いていたので。出ましたね(笑)キューピットさん。私も彼を必ず登場させる使命感に駆られてます(笑)残り2名も頑張りたいと思います！ (2021年2月10日 9時) (レス) id: 32279ed1b4 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ゆきんこさん、完結おめでとうございます。舘様、素敵でした！そして出たっ、キューピットふっかさん。やはり彼が出ないと(笑)残りの二名も楽しみにしてます！ (2021年2月10日 0時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» aya様、コメントありがとうございます。私の書く舘様大丈夫でしたか（汗）1度始めた連載は必ず終わらせるのが目標なので、このシリーズも必ず最後まで書こうと思ってます。期待してくださって嬉しいです。その期待を裏切らないように頑張ります！！ (2021年2月9日 21時) (レス) id: 32279ed1b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年12月8日 16時
