22話 ページ24
Aside
今日は久々のお休みだ。
リンタロウさんが気を利かせて、お兄ちゃんと同じ日を休みにしてくれた。
でも、特に何もするとこがなかったので久しぶりにお姉ちゃんとお茶をする事になった。
私達はお姉ちゃんの部屋に入り、お話をしていた。
姐さんのだす茶菓子はとても美味しくてたくさん食べてしまった。
お姉ちゃんはかまよわんよと他にもたくさんお菓子をくれた。
「あ、もうこんな時間だ。そろそろ帰らなきゃ」
「もう、そんな時間かえ?早いのう」
「じゃあそろそろ帰るか。」
「そうじゃ中也。」
お姉ちゃんはそう云うと、お兄ちゃんの方に顔を近づけ、耳元で何かを云った。
何を云ってるんだろう。
「ねッ、姐さん!? 何故其れ!?」
「中也はわかりやすいでな。その様子だとまだまだの様じゃな」
「…」
お兄ちゃんは手を額に当てて、大きくため息をついた。お兄ちゃんの頬はほんのり赤くなっていた。
…。お兄ちゃんはお姉ちゃんが好きなの…?
叶いっこないじゃん…。
お姉ちゃんに頭を下げ、部屋を出ていった。
私はお兄ちゃんに何も言わなかった。可能性から確証になるのが怖いから。もう、心の何処かで分かっていることであっても。
お兄ちゃんも、お姉ちゃんの先刻の言葉だろうか、考え込んでいる様子だった。
それから私はボーとしてしまうことが多くなった。
エリスちゃんにもよく怒られてしまう。
「はぁ…。しっかりしなきゃ」
「あんまり頑張り過ぎンのも良くねぇぞ。ほらよ」
「ひゃっ つ、冷たい…。」
お兄ちゃんがカフェラテをくれた。
私にカフェラテを渡すと、壁にもたれ掛かって、横目で私を見た。
「なんか、あったのか?」
…お兄ちゃんに心配されてしまった。
でも、お兄ちゃんのことで悩んでるなんて言えるはずもなく
「何でもないよ!ちょっと疲れちゃったのかも」
「可愛くねぇ」
「えっ?」
可愛くない、その一言に胸が張り裂けそうだった。
思わず俯いた
「いたっ」
頬をつままれた。
「せめて、俺の前でくらい無理して笑うなよ」
お兄ちゃんは凄く悲しそうな顔をしていた。お兄ちゃんの優しさに胸がまた苦しくなった。
「ごめんなさい。でも、大丈夫。本当に自分で解決しなきゃ行けない事だから」
どうせ叶わぬ想いならはやく消してしまわないと。
228人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見だいふく - あの、多分ねぇさんじゃなくていいあねさんです (2018年7月23日 10時) (レス) id: 45f0691588 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 文スト大好きおじさん(笑)さん» 一様、はじめが黒の時代編なので与謝野先生と出会ってないっという設定何ですよ〜() (2017年8月1日 10時) (レス) id: 46346c34a6 (このIDを非表示/違反報告)
文スト大好きおじさん(笑) - 与謝野さんがいるから治る!と、思いました!でも、太宰が気づかないとは (2017年6月3日 13時) (レス) id: 69007943fd (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 千さん» 有難うございます!!太宰さんも頑張ります!!次も(?)ワクワク出来るような作品が作れるよう頑張ります!! (2017年5月4日 23時) (レス) id: 805bfff9a4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - medaemonさん» 有難うございます!!本当に更新遅れて申し訳ないです。此れからはそんなことのないように…が、頑張ります。太宰さんのお話も頑張らせて頂きますm(*_ _)m (2017年5月4日 22時) (レス) id: 805bfff9a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蒼也 x他1人 | 作成日時:2017年4月20日 8時