7歩目 ページ7
受付嬢……クルードさんが奥に入り、水晶のような物を持ってきた。
「まずは、地獄神マヤ様の属性を測らせて頂きます。この水晶に手を当ててください。」
そういや、生まれてからウン千億年、1回も属性なんて測らなかったな。
ヘライムも私の属性を捉えることが出来なかった。
これは良い機会だ。
「よっと。」
水晶に触れると、水晶がカタカタと震え出した。
それから黒い光の筋が立ち上り、周りに色とりどりの光が現れた。
冒険者達が食い入る様に光を見ている。
「これ、何属性だ?」
と思ったら、パキリと音を立てて水晶が真っ二つに割れ、光が消えた。
これ、絶対私のせいだよな。
「……」
クルードさんと冒険者達が目を丸くしている。
あ、もしかしてこれ、壊しちゃいけないやつだっ……
「「「ぜ、全属性対応!?」」」
おっ、今何か情報が流れ込んできた。
「地獄神特別強化属性《万物対応》らしい。」
頭に浮かんだ事をそのまま言ったのだが、
「「「それはおかしい(です)!」」」
と言われてしまった。
しかし、流石はベテランだけあって、クルードさんはすぐに冷静になった。
「この水晶は何百年も使って来た物ですので、間違いはないでしょう。この属性は地獄神特別強化属性《万物対応》ですね。」
クルードさんがマニュアルに何か書き込んでいる。
なになに、黒い光の筋の周りに多色の光が現れた場合は、地獄神特別強化属性《万物対応》である……うん。もうそれで良いわ。
「とりあえず水晶直しとくよ。」
何百年も使っていたのだ、大事な物に違いない。
だから直したのだが……
「「「属性判定水晶を修復した!?」」」
もう驚かれるのは慣れたよ。
「えーと、それは何百年も使っていて傷がついたのですが、王都の最高技術者でも直せなかった物ですよ?流石、SSSランクの地獄神マヤ様ですね。」
「あー、それについて何だけど、Bランクくらいから始められないか?」
「Bランク……もちろん可能ですが、有事の事を考えると、地獄神マヤ様にはSSSランクでいて頂きたいのです。」
確かに、転移者が何か問題起こしてたりとかしてそうだな。
だが、他の冒険者達は一生苦労したってSランクに行けるか行けないかなのだ。
神だからと言って他の冒険者達の努力を踏みにじるような事をしていい道理はないだろう。
「じゃあさ、何かあった時にはSSSランクの権力を発揮できる……というのはどうだ?」
これが、私の答えだ。
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ネオン - めっちゃ面白いやないですか凄い (2021年9月23日 9時) (レス) @page43 id: 3ef83fb3a7 (このIDを非表示/違反報告)
黒百合(プロフ) - 吾里気» コメントありがとうございます。魔族なんてマヤ子の敵ではありません(σ・∀・)σゲッツ!! (2019年12月20日 7時) (レス) id: a567d07bc8 (このIDを非表示/違反報告)
吾絈(プロフ) - どうしてだろう、マヤちゃんに振り回される魔族が可愛く見えてきた……。めっちゃ面白いです!!更新頑張って下さい!応援してます!(^ω^) (2019年12月16日 1時) (レス) id: 1c773c6c8f (このIDを非表示/違反報告)
白山風露(プロフ) - びょうさん» 御指摘有難う御座います。少しでもこの作品を読んで下さる皆様の御期待に応えられるよう頑張りますね。 (2019年11月28日 13時) (レス) id: e503aa1548 (このIDを非表示/違反報告)
びょう(プロフ) - なろうあるあるとか、小説の書き方をお勉強なさったほうが良いと思います。期待してます。 (2019年11月28日 3時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒百合&白山風露 x他1人 | 作成日時:2019年9月20日 19時