だらしない妻と神経質な夫 8

看板娘 ページ6

今日は妊婦検診の帰り道にカンタくんと共に私が前働いてたカフェに報告に行こうとなっちゃんを連れてやってきた。懐かしいカランカランというベルの音。そして懐かしい先輩の声がする。


先｢いらっしゃ...えー！！｣

カ｢お久しぶりです笑｣

先｢えー！やばいやばい！店長！｣

店｢何何っ！？...えー！｣


私となっちゃん、そしてカンタくんを見て大きく反応する2人。そんなにいいリアクションされるの嬉しいな...


『リアクションがYouTuber並み』

カ｢来るの遅くなっちゃってすみません｣

『へへ、なっちゃんです〜』

先｢うわぁ...かぁわいい...なっちゃんこんにちは！｣

店｢まじ？この天使Aが産んだ？｣


なっちゃんはちょっぴり緊張してるのかカンタくんの服をぎゅっと掴んで伺ってる


カ｢なかなか連れて来れずすみません｣

店｢いやいやいや！いいのよ？｣

『私ママなんすよ〜』

先｢てかお前YouTuberとかやってんじゃん！！｣

『なんかいつの間にかやってるんすよねぇ？』

先｢歌うまっ！？ってなったわびっくりした。｣

カ｢歌上手いんすよ〜｣

『おじさん、嫁褒められてニヤニヤしないで？』

カ｢いいだろ別に！｣

な｢まぁ...｣

『ん〜？なぁに？』

店｢急に母親の顔になっちまって...えー！どうしようおじさん泣きそう！｣

『泣かないでください笑』


とりあえず注文をって1番レジに近いあの席でオーダー。私はオレンジジュースといちごタルト。カンタくんはいつものカフェモカとザッハトルテ。


先｢はーい、お待たせしました｣

『結構働いてたのにいちごタルト初なんだが』

先｢買って帰ってたのは？｣

『後輩がいちごタルト好きなんすよ』


いちごタルトはまんずがいつも食べてたから私はもっぱらザッハトルテ派。


カ｢あーここのザッハトルテめっちゃ好き...｣

『ずるい、私だってつわりがなきゃ食べるのに』

先｢あ、そうじゃん？妊娠おめでとう！｣

『うへへっ、また幸せ授かってます〜』

先｢俺も早く結婚したい｣

『彼女は？』

先｢実はそこに座ってるの俺の彼女｣


指さされた方を見ると、店の1番端に座ってる美人さん


『またまたぁ！』

先｢いや、ほんと笑｣

カ｢え？ほんとに...？｣

『嘘でしょ？なんの弱み握ってるんすか？』

先｢俺がなんて口説いたか教えてあげよっか｣

『またせこいこと言ったんだろうなぁ〜』

先｢昔チー働いてたよって言った笑｣

『人の名前勝手に使ってますこいつ〜！』

カ｢言ってるし笑｣

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