Once upon a time ページ27
『こんにちはチーです。』
キ｢キイチです｣
私の母が捕まってから2日経った頃、流石にネットもSNSも荒れたままで放置しておく訳には行かず、カメラを回した。私の隣にはカンタくんじゃなくキイチ。カンタくんだと甘えちゃうからって私がお願いしたことだ。彼はカメラの向こうで見守ってくれてる。
『まずは先日、私が都内某所で迷惑をかけてしまい本当に申し訳ございませんでした。それに伴ってネット、SNSで私の問題についての憶測やデマが流れておりましたのでここに説明させて頂きたく動画を撮りました。』
本音を言うと今すぐカメラを止めて布団に包まりたい。話始めようとすると手が震えて喉からヒュウと音が漏れる。
キ｢ゆっくりで大丈夫...カットすりゃいいから｣
キイチの手が私の背中を撫でると次第に震えは治まっていく。ほんと情けないなぁもう...
『まず、私は母子家庭で育ちました。私の母は15歳の時私を産んで、1人で私を育てていました。記憶にある1番古い母の顔はいつも怒っていて、いつも私は母の怒りに怯え″お前のせいで″と言われながら叩かれ蹴られる日々でした。私はそれが普通でよくある家庭だと思っていました。』
怖い...報復が。もし母が出てきた時にこの動画を見て仕返しされるのが怖い。ギリギリ唇を噛むとキイチの撫でてくれる力が強くなる。まるで、俺がついてるからと伝えてくれてるようで何とか息を吸い込んだ。
『私が...14歳を迎えたある日、母はまた新しい彼氏を連れて帰ってきました。彼氏を連れて帰ってくる日はいつも私はベランダに出され、どれだけ寒くても悪夢のような行為が終わるまで入れて貰えませんでした。その日もとても寒い日でベランダに出されるんだろうと自らベランダを開けました。すると私は母に手を引かれ今日は出なくていいと初めて言われました。とっても...嬉しかったんです。初めて私を拒否しなかった母に肯定されたようで...でも、それは肯定ではなかった...』
身体がガタガタ震えだして自分で自分の身体を掴んでおかなけばバラバラに崩れ落ちてしまうんじゃないかときつく腕を握った。呼吸が荒くなり涙がこぼれ落ちる。それでもキイチは変わらず私を撫で続けてくれていた。
『私は...14歳で初対面の母の彼氏に...無理やり行為をさせられました。それからはずっと母が連れて帰ってきた男達に従う日々でした。』
必死に涙を拭い自分のお腹を撫で、今の幸せを考えないとやっていけない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 452人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴあ(プロフ) - うゆさん» まだ続く予定です。よろしくお願いします！ (2019年10月8日 0時) (
レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
うゆ - このお話永遠に終わらないでほしいです！！ (2019年10月7日 12時) (レス) id: 9f9495639b (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - yu;na___さん» リクエストありがとうございます。チーが理不尽に怒ると言うリクエストですが、チーは理不尽に怒られる事に多大な嫌悪感を抱いているキャラ設定なので、すごくしょぼいお怒りなら書けます。それで良ければ是非書かせていただきます！ (2019年7月16日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
yu;na___(プロフ) - こんにちわ!!いつも楽しく読ませて頂いてます^^* 突然なんですが、リクエストお願いしたいです!!ふぅチーで、チーが理不尽にふぅちゃん怒っちゃう、みたいなお話を見たいです!!お時間があればぜひ、お願いします^^* 漠然としててごめんなさい(><) (2019年7月15日 11時) (レス) id: 335756cb31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - 瑠花さん» リクエストありがとうございました！そしてハッピーバースデーでございます！ (2019年7月15日 9時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴあ
| 作成日時：2019年6月26日 21時
