だらしない妻と神経質な夫 6

マイブーム ページ3

今日はちょっと私が最近ハマってる曲をレコーディングしようとリビングを借りて、髪やメイクにも気合を入れて、大きな画用紙に″Despacito″と書き込んだ。


カ｢それなんて読むの？｣

キ｢デスパシートです。スパニッシュの。｣

ト｢相変わらずお前はチーの好きな曲ハマんのな？笑｣

カ｢しかも今日なんでそんなにセクシーなの？｣

『カンタくんの口からセクシーって言葉が出るとは思ってなかった。ビビる。』


髪の毛をクルクルまいて無造作にかきあげたようなヘアセット、お腹が出るピタッとしたTシャツにダメージのショートパンツ。太ももにはレッグチェーン。露出は多めかも。


カ｢デスパシートってなんか聞いたことある｣

『ジャスティンビーバーがRemix出して英語圏でバズった』

キ｢ラップ歌えんの？笑｣

『歌うんだよ笑』


エレアコを取り出してまずは伴奏のレコーディング。


カ｢すごいすごい...｣

ト｢絶対に事務所入った方が良かった笑｣


伴奏を撮り終わったらあとはカメラを回して歌うだけ。


『先に言っときますけどDespacitoってゆっくりって言う意味です。つまり、スローなプレイの歌です。印象に響くんで水溜りボンドは写らないようにして下さい。』

ト｢いや、そんな説明されたら聞きにくいわ笑｣

カ｢もー...｣

『ぴっぴ〜！』

P｢なにぃ〜？｣

『リビング来て〜！』


パタパタ駆け寄ってきたPさんにマラカスを頼む


『Despacitoのマラカスやって』

P｢あーやっぱり歌うんだ？笑｣

『水溜りチーム後輩ズ流行りの歌じゃん』

P｢まんずまで聞いてるもんね？笑｣

カ｢聞いてんのかい｣


曲前メイキングとかでまとめて上げるのありだなぁなんて考えながらヘッドホンを付けて録音開始。歌い始めるとPさんは合わせてマラカスしてくれる。マラカスの音後で入れよ。


『Des-pa-cito(ゆっくりと) Quiero respirar tu cuello despacito(首筋にそっと息を吹きかけ) Deja que te diga cosas al oído(耳元で囁く) Para que te acuerdes si no estás conmigo(俺が居なくても俺を思い出せる様に)』


かなり際どい歌詞。和訳入れた方が良いよね？歌いながらだんだん動きが付き始める。割とノリノリにリズムを刻みながら、髪をかきあげたりする度、カメラの後ろにいるカンタくんの瞳が光る。好き。その獲物を捉えたチーターのような視線。彼を見つめて最後に一言


『Despacito(ゆっくりね)』


(裏へ続く)

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