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「結局５日間も世話んなっちまったな
すまねぇ、マジ助かった！」
「思ってもないくせに…」
今日はバイトが運よく全OFFになり、ダラダラしていたら
携帯を見ていた帝統がいきなり立ち上がり、今日出ていくと言い出した
最初思ったのは「お前携帯持ってたのか」だった
今まで使ってるところを見たことがなかったからてっきり無いものだと
貸していた俺の服から着替えて、ギリギリ乾いていた自分の服に着替えた帝統を玄関に出て見送る
ここに来たとき、何も持っていない様だったから忘れ物とかの確認もくそもなかった
「んじゃ、ほんとありがとな！」
「…ん、おい、普通に帰ろうとしてるけどお前ちゃんと光熱費食費諸々の金はくれるよな？」
そう話を切り出すと途端に目を泳がせる帝統
「今…は無理だ。それっていくらぐれぇ出せば良い？」
「ん〜〜」
食費…、なんだかんだ褒められるのが嬉しくて
調子乗って作りすぎたとこあるしな
大体3千か
んでエアコンも暑さがヤバすぎてつけた言ってたっけ
「合わせて5千ぐらいじゃないかな」
「(くっそ…！今マジで一千も持ってねぇ
昨日調子良くて当てた金全部使っちまったし)」
「もしかして、また使ったのか……」
「は、はい゛
あ、良いこと思い付いたぜ！」
一度下げた頭を勢いよく持ち上げそう言う帝統
これまた良い予感はしない
「賭けをしよう！
今から俺とAでバトルをする。これでな」
上着のポケットから取り出されたのはヒプノシスマイクだった
「お前！それヒプノシスマイク」
「そうだ、Aは自分のあるか？」
「勿論」
俺も一旦部屋に戻り、いつも利用してるリュックの中からマイクを取り出し持っていく
「お前…っ、なんだそのマイク」
俺のを見て微かに笑う帝統
仕様がない、だってお世辞にも格好いいとは言えない見た目だから
「ドンキで買った。
でも舐めてかかると痛い目みっぞ！
中身だけはピカイチなんで」
「(中身、ってなんのことだ？)
へぇ、まぁ個性的で良いと思うぜ！
よし、二人とも持ってることだしやるか。
ルールは特に無い、でも俺が勝ったら金は半分の2,500にしてもらう。
お前はなににする？」
半額とは、俺からしたらまぁまぁ辛いぞ
けどバトル出来るだけいいか！ここ来て初めてだし
(俺は…とくになんも無いんだよなあ)
あ
「俺は…俺が勝ったら
その、帝統の連絡先とか
欲しい、かも」
「！…よし、それでいこう！」
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作者名：国宝。 | 作成日時：2018年7月14日 0時
