虹村と幼なじみのアメリカ物語【新たな眼に映るのは】

アメリカ物語20 ページ22

−−−虹村side−−−









貴「あ、父さんにアメリカ着いたよって伝えてもらえないかな？何回か電話しても繋がらなくて。」


虹村父「ああ、伝えておくよ。君たちも気をつけて帰るんだぞ。」


貴「おう！修の父さんも治療頑張ってな！」


虹村「･･･」









親父に笑顔で手を振るA。でも、手を振り終えた横顔はどこか寂しそうな表情をしていた。Aの父さんは多忙なために、アメリカに来てからまだ1度も会っていない。はやく会えればいいんだけど･･･。



俺は軽くAの頭に手を乗せた。









貴「！」


虹村「戻るぞ。」


貴「･･･うん！」


虹村「しっかしお前小さくなったな〜」


貴「あ！？それを言うなら修がデカくなったんだろうが！俺の身長は変わってません〜！」









俺を見上げて頬を膨らますAを見て思わず吹いてしまった。中学卒業後、俺はどんどん身長が伸び、今やAを見下ろすくらいに成長。内心少し優越感に浸っている。そして、Aに元気が戻ったことを確認し、病院をあとにしたのだった。









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−−−貴方side−−−








虹村「！･･･辰也からメールだ。」


貴「ん？何か用事か？」


虹村「あ〜それっぽいな。わりぃA、荷物の整理手伝うっつったのに。」


貴「それは大丈夫、帰ってくるまでに大方片付けておくから。それより辰也を待たせるのは悪いし、早く行ってきなよ。」


虹村「おう、すぐ戻ってくる。」









そう言い残して修は辰也に呼ばれて行ってしまった。家に残されたのは俺1人。









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これはチャンス。←



とりあえず大きな荷物は整理して、それでも修が来なかったらやることないし、かと言って黙ってるのも性にあわない。それに加えて、修に案内してもらったのもほんの少しだし。今俺に行ける場所といえば、昨日バスケをしたコートと、その先にある･･･









貴「よし！行くっきゃないっしょ！」









そうと決まれば動かなくては！



待ってろよ･･･



その"伝説"･･･



上書きしてやる！

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