[d!]転生したら最高の状況だったので乱数調整します

36話 ページ39

「ほんまに！？わ〜！またAちゃんと一緒に居れるめう！」

そう言って私に抱きついてくるオスマンさん、あざと〜おじさんお小遣いあげちゃう〜！！てかめちゃめちゃいい匂いしない？？おじさん鼻血出そう…

じゃれ合っていたら視線を感じ、そちらを見る。するとトントンさんと目が合ってすぐに逸らされてしまった

「…アンタ、そんなこと考えとったんですか」

溜息をつきながらグルッペンさんの方をジトリと睨んでいる

うわ〜〜ん…様になる…やっぱ本物だ…ごついしデカいし想像してた何倍もカッコイイ…なんて言うかこう、雄を感じる…あ、こっち見た！目線ファンサありがて〜！ひえ〜手振って〜！！！


「あぁそうだ、こいつらの紹介がまだだったな。こっちのでかいのがトントンだ」

「…軍の書記長を務めているトントンといいます」

『えと、A・エーデルワイスです！！よ、よろしくお願い致します！』


慌てて自分も自己紹介すれば、「ふふ、知ってるで」と微笑まれる。さっき私は彼を雄だと言ったな？撤回しよう、彼は天使だ


「で、そっちの、お前をここまで連れてきたのがゾムだ。どうせロクに自己紹介もしてないんだろう？」

「ゔっ…、自己紹介くらいちゃんとしたわ、多分。っお、俺はゾム。…さっきは悪かったな、よ、よろしく……」


おずおずと手を差し出してくれたので躊躇わずに握る。…前世の握手会の記憶が脳に染み込んでいるため、数秒で終わってしまうというオタクならではの強迫観念でめっちゃ俊敏に、且つしっかりと握ってしまった…


『先程はエスコートありがとうございました。それと、そのバイオリンも。何故か気を失ってしまったため、自分で運ぶのをすっかり忘れてしまっていたのです。大変申し訳ありませんでした…』

「あっ、これな、だ、大事に運んだから！多分、壊してないと、思うで…」

『ふふ、ありがとうございます。今度なにかお礼をさせてくださいね』


彼からバイオリンを受け取りそんな風にほのぼの話していると、未だ私に抱き着かれていらっしゃるオスマンさんに突然声をかけられる

「…気を失った？それってどういう事なん？ゾム」

細い目をさらに細くさせて、ゾムさんを睨んでいる

つられてゾムさんの方を見ると、冷や汗がだらだらと垂れている、ような気がする(フードで顔が影になっていてあまりよく見えないけど)

あれ？なんでゾムさんそんな反応してるんだ…？勝手に気を失ったのは私の方では…


つづく

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