6話 ページ6
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決裂の後、杉元は頬に刺さった串も二本になり、あのまま椅子に縛られ物置にしか使ってない部屋へ拘禁されることになった。
それがもう昨日の事であり、あれから何度も殴られていても杉元が刺青人皮の在り処を吐く事はなかった。
本当に奴は不死身の杉元だったのかさえ疑問に思えてくるほどに。
──ガタンッ!
「……鶴見中尉殿。大きな音がしましたが様子みてきましょうか?」
「下の階の奴らが駆け付けてるだろう」
廊下が騒がしくなってきたが鶴見は悠長にお茶を啜っている。どうやらAは様子見さえしなくていいらしい。戦力外という事だ。
(まぁ相手は鬼みたいなもんだしな……)
少ししてノックの音が聞こえた。
鶴見中尉の「はいれ」の声に「失礼します」と月島軍曹が現れる。
「何があった」
月島は、二階堂兄弟が杉元の挑発に乗り拷問しようとしたが返り討ちにあった事を鶴見へ説明した。
(縛られていたのに双子を返り討ちにできるのか…)
「あの兄弟を杉元に近づけるな」
「はっ」
命じられた月島軍曹は部屋を出ていく。
そして鶴見中尉は悠然と茶を啜るのだった。
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それから程無くして、なかなかの騒ぎが起きてしまう。
──双子の片割れが死んだということと、杉元が瀕死であるということだ。
すぐに駆け付けた鶴見は杉元の状態を確認するなり、馬橇で街一番の病院へ連れて行かせるよう兵士へ命じる。
その杉元はといえば腹わたが見えていて助かるか、も分からない状態だった。
そんな杉元に鶴見中尉は言葉をかける。
「今際の際を悟ったら必ず……刺青人皮の場所を伝えろ。いいな?」
杉元は「俺は絶対に死なんッ!」と残し、病院へ運ばれていく。
(……。こりゃ本当に鬼だったな)
Aは転がっている死体と現場を見てそう感じたのだった。
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ra(プロフ) - プスメラウィッチさん» しがない字書きにコメントありがとうございます🙇とても元気をもらえました。実はこのサイトで文章トレスされてしまっていたようで、もうここには投稿しない方針で考えています。pixi⚫︎の方などに投稿するか検討しているのでその際はお知らせいたします (1月31日 22時) (レス) id: e3ec8bd41f (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続きの更新頑張って下さいね😆応援しています。 (1月31日 15時) (レス) @page26 id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ra | 作成日時:2021年5月13日 1時