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激しき砲撃戦 ページ10

そもそも敵弾が到達してこないこともあってか張艦隊は凄まじい速度で接近し嫌という程砲撃を浴びせた。これは至極当然のことだが近づいているため多くが命中するのである。いくら駆逐艦の豆鉄砲でも永遠に耐えられる訳はなく脱落艦は後を絶たなかった。

「巡洋戦艦ビスケーベイ中破!重力調整装置使用不能!駆逐艦シャラント撃沈!」

「ク、クソッ!こうなったら全戦艦から中性粒子ビーム砲を発射させよ」

中性粒子ビーム砲は戦艦のみわずかに備えている兵器である。ここぞという時に使う必殺兵器という扱いだが、戦艦に積める程度に加速器を小型化したのは良いが性能が下がったりエネルギーを異常に消費したり大気中では全く使い物にならないなど、大魯帝国などの先進国からはこの国の科学力の低さを物語るものにしか見えないというのが現実である。

「しかしエネルギーが……」

「構わない。今は敵艦隊の撃破が先だ。航行できる程度に残しておけばいい」

司令官の強行によりビーム砲が放たれ魯国軍の重イオン砲に嘲笑われながらおよそ1万キロ先の暴漢供に向かっていった。

「張司令長官殿!前方からビーム砲接近。ミサイルよりは圧倒的に速いが目視できるほどの速度です!」

「そうか! ではつっこめ!」

普通は慎重になるところを張は一層喜んだだけであったのでその兵は不思議に思った。ポカンとする彼を張長官は見て、

「そんなに心配することはない。奴らの戦艦は至近距離でも餌だった。あいつらは切り札のつもりでも俺からしたら笑わせに来てるとしか思えない。どうせ当たるわけがない。もし当たったら君の一番好きな酒を好きなだけ奢ってやる」

「いいえ閣下、酒は祝勝会までとっておきますよ。では」

「よし! 敵弾は命中しないから全艦全速力で衝角攻撃をするつもりで敵艦に突進しろ!」

「おおおぉぅぅーーーー!」

張艦隊は野蛮と言うべきか勇敢と言うべきかバース星の新鋭艦も凌ぐ速度で突撃した。敵艦隊が点から米粒のように見え始めそこにいるということが実感できるようになっても怯むものは誰一人として居なかった。

密集隊形→←両艦隊激突す



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設定タグ:戦争 , 軍事 , 宇宙   
作品ジャンル:SF, オリジナル作品
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デ・ロイテル(プロフ) - 特命さん» ご清覧ありがとうございます。そうでしたか、失礼しました。見つけ次第すぐに対処致します。本当ですか!?ありがとうございます。推敲には力を入れているのでそう言っていただけると嬉しいです。続編の方もよろしくお願いします。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
特命 - 楽しく読ませて頂いています。どこかに「機器」が「危機」になっている箇所と、助詞の「は」が重複して「はは」になっている箇所があったようです。勘違いでしたらすみません。これほどの長さの文章で2カ所だけってすごいです。続き楽しみにしています。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 3f4c6d750f (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - 次で50話ですね。キリ悪い…… (2018年10月4日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - デ・ロイテルさん» これからも頑張って!!おうおう、良かった〜……(チャット化しそうなので返信不要) (2018年9月30日 0時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - Olivie(オリヴィエ)さん» いえいえとんでもない!これからも精進しなくては!嫌うなんてないで。三笠と一緒に居れるねんで?ぜーんぜん怒ってへんよ。 (2018年9月30日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:デ・ロイテル | 作成日時:2018年8月12日 0時

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