愛吐 19 ページ25
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ガラリと街の景色がメルヘンな子供部屋のような景色に変わった。
部屋にはパッと見30人くらい巻き込まれていた。その中から私は中島敦と谷崎潤一郎を見つけた。
「ようこそ、アンの部屋へ」
声の主の方に注目が集まる。先ほどまさに私がすれ違った少女だった。
小柄で人形のように膨らみのあるスカートを履いて赤毛を三つ編みにしている”可愛い”と云う言葉が似合う…そんな外見だ。
奥の部屋に一応同僚である谷崎ナオミや調査員の宮沢賢治の姿が見えた。おそらく、エリス嬢もあの中へ巻き込まれたことだろう。
「そのドアから誰でもでられるわ」
少女は扉の方を指す。谷崎潤一郎が仲間を取り返すならばどうすればいいか、という旨の質問をした。
それに少女は狂気的な表情で微笑んだ。
「この部屋のアンと遊んで頂きたいの。いらっしゃい、アン」
アンと呼ばれでてきたのは巨大な人形だった。その姿に人々はひっと短い悲鳴をあげ、即座に扉の方へと向かった。
私も此処でマフィアとして残るか、はたまた探偵社事務員として残るか、それともリタイアするか。
そもそも首領と対峙した時点で少女の敗北は決まったも同然である。どちらにせよ組合に顔が割れることは何も利益を生じない。…が、故に最適解は退出だ。
「あら、貴方はお残りになるの?」
「杉崎さん!?如何して此処に_____!」
「此処は危険だ!今すぐ社に戻ってください!」
もし少女の負けが決まっているなら彼女は組合から追放される。そうなれば私が引き取って情報を奪えばいい。
それに、今は異能がある。ポートマフィアだとはバレていないはずだ。
『…残ります』
少女は満足げに笑うとルール説明を始めた。
「ルールは簡単よ!可愛いアンと追いかけっこをしてタッチされたら皆さんの負け、捕まる前にその鍵でドアを開ければ皆さんの勝ちよ。人質の皆さんはお返しするわ。
それで、参加されるのは誰?」
中島敦と谷崎潤一郎が二人同時に、と云う条件で参加した。下がっていてください、と二人に云われてしまったので私はしがない町医者である森さんの隣に座らせていただく。
「準備はよろしくて?」
「ああ」
二人が構えたとほぼ同時に谷崎潤一郎は背後に回ったアンに捕まった。
「ひとりめ捕まえた☆」
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桜雪(プロフ) - りかまるさん» コメントありがとうございます。応援してくださる方がいて本当に感謝してもしきれません。拙い物語ですがこれからもよろしくお願いします、! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - のら猫さん» 10分、、それはすごい、、!コメントありがとうございます!自分のペースで頑張ります! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - びあんさん» コメントありがとうございます。やっぱり小説を書くのってとても労力のいることだと思います。びあん様も同じ作者の身として無理のない程度に頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - sonataさん» ありがとうございます。sonata様の作品とても素敵でした、、!大好きだなんて言葉を頂けてとても嬉しいです。お互い頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
りかまる(プロフ) - ゆっくりでも大丈夫です。無理なく、執筆して頂けたらと思います。応援しています! (2019年3月24日 22時) (レス) id: dbac4f4de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2018年12月29日 21時