けじめ ３１ ページ32
太宰幹部は嬉しそうに目を細めた。
「君にしちゃあ随分と大胆なアプローチじゃないか。そんな事何処で覚えてきたんだい？」
『ち、違いますっ！』
私は慌てて否定すると太宰幹部は楽しそうな笑みを浮かべた。
それも、飛びっきりのどす黒オーラを含ませた___
「人様の懐に手を忍ばせた件については？」
狸寝入りだったのか…！矢張り起こして自分で帰らせるべきだった、と後悔するも遅い。
『き、気持ち良さそうに寝ていたので…』
慌てて理由を説明してからも私はまたもや後悔した。
太宰幹部は冷たい瞳で蔑むように見た。
「へぇ。口答えするんだ。
前に云ったよね？私は云い訳が一番嫌いなのだよ」
太宰幹部は此方へ歩いてくる。
拙い、このままじゃ確実に襲われる…
私はじりじりと後ろへ下がると壁に当たり行き場をなくし、やがて太宰幹部に"壁ドン"たるものをされた。
『ごめん、なさい…』
目を伏せて謝った。
まあ、そんな事で太宰幹部が許して引き下がるはずもなかった。
「悪い事したってわかってるなら今から私に何されても文句云えないよね？」
『ひッ…』
太宰幹部が耳元で低い声で囁きぴくりと肩が揺れる。
「ほら、云ってみなよ。"私に何しても良いです"って。云っておくけど先刻の録音してるからね？」
太宰幹部はポケットから携帯を出した。
恥ずかしさに私はそれだけはさせてたまるか、と再生される前に答えた。
『だ、太宰幹部！私にな何しても良いので…それは…』
接吻された後頭を撫でた。
「云ったね？」
否、貴方が云わせたんじゃないですか。と反論する前に持ち上げられ寝台に運ばれた。
その感覚は久しぶりだった。
本来ならば今日は家でゆっくり映画でも見ていたはずなのに。
今日の為に昨日シーツ洗ったばかりなのにな______
_______
今日は意識が何とか保てたので、私は先にシャワーを浴びて来た。
太宰幹部がシャワー浴びている間シーツを変えて、自身の大きめのパーカーと緩いズボンを貸し、ワイシャツは洗濯機にかけ部屋干しした。
(太宰幹部細いから大丈夫だろう、多分)
今日も仕事があるので少しだが朝まで眠る事にした。
私はソファに移動しないと、なんて思ってるうちに自分の寝台に倒れこんだ。
太宰幹部の匂いが寝台に染み付いていた。
勿論いい香り。消える前に吸い込んでおこう。
そう思っているうちに、私は浅い眠りの世界へと落ちていた。
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nemucan427(プロフ) - 桜雪さんはじめまして！この作品面白くて大好きです お手数ですがパスワードを教えていただけないでしょうか？ (9月1日 21時) (
レス) id: 8afaa5b029 (このIDを非表示/違反報告)
なずな(プロフ) - 桜雪さんはじめまして！とても面白かったですよろしければパスワードを教えて頂きたいです (2023年3月28日 11時) (レス) id: 77590b4a4c (このIDを非表示/違反報告)
アルルの「 」 - 太宰さんの歪んだ愛し方が本当に大好きです・・・！！ (2023年3月13日 1時) (レス) @page41 id: a35ce8017e (このIDを非表示/違反報告)
嶺亜(プロフ) - 桜雪さんはじめまして!!作品とても面白かったです。よろしければパスワード教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2023年2月5日 18時) (レス) @page10 id: be050932d4 (このIDを非表示/違反報告)
霞奈斗(プロフ) - この作品に出会ったばかりなのですが、とても面白く続きを読みたいです！パスワードを教えて頂くことは可能でしょうか...？( ˊᵕˋ ;) (2023年2月5日 8時) (レス) id: c32082b1c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪
| 作成日時：2018年3月29日 13時
