旅館にて ページ30
『す、凄い…』
そして皆との待ちに待った旅行がやってくる。
Ｓ市の山奥にある老舗旅館は、とても装飾のほどこされた見事な旅館だった。
「こ、これ…一泊普通に泊まったらけっこうな金額だよなァ〜」
「うへー！すげェ仗助！ロビーに池まであるぜェー！」
「うわぁ、僕、こんな豪華なとこ泊まったことないよ〜」
由花子は、きょうバッチリオシャレしてきている。
まぁ、彼氏とお泊り…的なものだもん。それは力いれるよね。
それに対して私は、いつもの髪型にモコモコのセーター、短いパンツに長い靴下、というセンスのカケラもない私服だ…
しばらくロビーで待っていると、女将さんが案内してくれる。
私たちの部屋は、最上階のはじ、景色のよく見えるとびきりの部屋だった。
「では、こちらになります。」
女将さんが案内した部屋は…
1つ。
『え、ちょ、ちょっと待ってください！五人で一部屋なんですか？』
「２部屋で頼んだはずなんですけど！」
「いいえ…一部屋で、とありますが…」
女将が見せたのは、電話のメモだ。一部屋、と書かれている。
「ちょっと！？そちらのミスじゃないですか？」
由花子さんが少し怒ったように言う。
「すみません、聞き取り間違いかもしれません…けれど今日はご宿泊のお客様が多くて…こちらしか空いてないんですよ…」
ごめんなさい…と女将さんは何度も謝る。
ってことは、男女混合！？
な、なんだってー！？
「んまぁいいだろ、ふすまで仕分けりゃあ見えないしさっ！」
億泰がウキウキして言う。
「別に着替えとかよぉ〜風呂場とかトイレですりゃあ問題ねぇだろ？」
「確かに…これに関してはどうしようもないからね…」
康一君はとても照れている。
由花子さんと同じ部屋だと知ってドキドキしているんだろう。
『…わかりました。ありがとうございます…』
まぁ…しょうがない。
もしかしたら、康一君と由花子さんの面白い場面が見えちゃうかもしれないし…
案外、こっちの方が楽しいかも？
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-ポン酢→(プロフ) - あんころもちさん» ありがとうございます！とっても励みになりますー！！これからもよろしくお願いします〜！！ (2018年5月8日 18時) (
レス) id: 21daf65d6d (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！ (2018年5月7日 7時) (レス) id: beb861d356 (このIDを非表示/違反報告)
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