偽りのチェス ー1999年の秋ー

女子は辛いよ ページ23

授業を終えると、机の上に置き手紙が置いてあった。


置き手紙には
「今日、一緒に帰りませんか？
億泰と康一も一緒なんスけど…
校門で待ってます 仗助」

と書いてあった。


うーん、別に彼らと仲良くなる気は無いしあまり共通点も無い。
なんで私なんかを呼んだんだろう…

やはり、アレか？
スタンドのことか？

ちょっと覚悟が必要みたいだ…


バックを取って、教室から出る。

「ちょっと待ちなさいよ！」

そう言われたので後ろを振り向くと、廊下に髪の毛の短い女の子が立っていた。
後ろにも とりまきがいる。

『何か…？』

「それ、仗助君からの帰りのお誘いでしょ？あなた、もしかして行くんじゃないでしょうね？」


ひゃぁ〜女の世界ィー！！
そうだ、確かこの娘、仗助ファンクラブのクラブ長じゃなかったっけ？
で、あっけなく仗助にふられた奴。

それでよくあんなクラブ立ち上げたよな…

「あのさァー、あんた仗助君の隣になって浮かれてんでしょ？
正直、ウザいのよね〜w
こんな三つ編みした地味女がサァー！」

三つ編みを触られる。
嫌だァ！その汚い手で私の自慢の髪に触れるなこのアマ！

っていうかどうでもいいクラブ結成してる貴女に言われたくないわ！

後ろのとりまきの子が言う。
「あとォーなんていうか、転校生の特別な存在的な〜そうゆうの皆ウザって思ってるからw
この田舎もんが仗助君に手ェだすな！！仗助君が可哀想だっつーの！」

その短い髪の女の子ととりまきがクスクスと笑う。

くだらない！
くだらなすぎるぞ！

だから女はイヤなんだよね



『えーとなんと言いますか〜

それさ、貴女が言うことじゃないでしょ？』


「は？」


『さっきから聞いてたら、仗助君は私のもの的な感じで話してたけど仗助は仗助。
貴女の物じゃないし、私の物でも無い。』

「だから？何よ偉そうに！貴女だって仗助君はあんたの物じゃないんだよ！」

『まだ分かってないみたいだね。私、仗助のこと別に好きじゃないし、あっちも興味を私に示して無いの。わかんない？』

「あっそ！なら、仗助君好きじゃないなら離れてちょうだい。私が仗助君を捕まえるんだから。
今日も一緒に帰らないでよね。」


…女子って大変だな…


いやいやそもそも、告白に失敗したのは貴女。
ただ隣の席になった私。

私になんの罪があるというのだよ！！

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