12 drops ページ13
.
｢怪我すんなよー！｣
『ふかだもこっち来てよー！』
｢やること終わったらねー｣
おやつを食べたらまた遊び出した子供たちは、今度は中じゃなくて外に。
学童保育士さんも1人外に居てくれてるし、俺は中でテーブルを拭いたりいろいろお仕事。
『なんか曇ってきたわねー。』
｢え？今日って雨っすか？｣
『確か夕方から降るんじゃなかったかしら、』
｢ええまじかあ、、｣
うそでしょ、俺今日も傘持ってないよ。
天気予報見なかったもんなあ、、はあ。
『ほらみんな早く入って！風邪引いちゃう！』
『あら。噂をすれば降ってきた。』
｢ほんとだ、｣
いつの間にか空を覆った灰色の雲は、みんなが駆け回っていたアスファルトをあっという間に濡らして
せっかく広い場所で走り回ってたのに可哀想だなあ、なんて。
まあもうすぐお迎えが気始める時間だし、帰る準備でもさせてれば丁度いいかな。
.
『じゃあねふかだー！！』
｢はーいまた今度ねー｣
お母さんやお父さんに引かれた手とは反対の手を、ぶんぶんこっちに振り回していく子たちを数人見送って
戻ってきた、大きなホール。
｢あれ、海琉まだ居たん？｣
『今日はお迎えお母さんじゃないのよねー、海琉くん。』
海琉 ｢うん、｣
ちょこんと三角座りをした横、ランドセルを立てて大人しくお迎えを待っている海琉。
いつもならこの時間はもう帰ってるのになーって思ったら、そう言うことか。
｢じゃあ俺と話でもしてよーぜたむたむ！｣
海琉 ｢たむたむって言うな｣
ほかの子たちは帰っちゃって俺もやることないし。
一人で待つのも寂しそうだったから、俺も海琉のとなりに並んで一緒に三角座り。
｢だれが来んの？今日は｣
海琉 ｢いとこのお姉さん。｣
｢へー、珍しいね？｣
海琉 ｢もうすぐ妹産まれるから、なんかお母さん入院するんだって｣
｢そっかー。海琉ももうすぐお兄ちゃんか、｣
ずーっと前から��俺お兄ちゃんになるんだ！��って教えてくれてた海琉。
共働きで、夜までお仕事なお父さんの代わりに
夕方で仕事が終わるお母さんがよくお迎えに来てるのを見てたから、この前そういえばお腹大きかったなって思い出した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 523人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「少年忍者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スイ. | 作成日時：2021年10月1日 20時
