だから僕は、雨ごいを。【Ryusei.F】 (ページ2)

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彼女は、晴れの日が苦手だった

いや、" 嫌い" だった。

どうして嫌いになったのかと聞かれれば、どうしようもない偶然の重なりのせいだったんだけど。

いつまでも、彼女は自分を責めていた

そして、太陽を嫌っていた。

それなのに、傘をさしては

雨雲に隠れている太陽を、揺れる瞳でよく見つめていた

僕らが出会ったあの日だって、

確かにそうだったと思う。

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｢やっちゃったあ、、｣

今日、雨の予報だったかな〜、、

傘を忘れた俺なんか知らないとでも言うように、ここ最近で1番激しく降りつける雨に

見事に帰り道を塞がれた。

スマホを開いて雨雲レーダーを見ても、数時間は止みそうにないらしいこの雨。

このまま大人しくキャンパスで時間を潰すか

このどしゃ降りに打たれながら走るか

その2択に迫られてしまった。

でもな〜、今日に限って新しいスニーカーなんだよなあ

気に入ってるし汚れたらな…。

出口の手前で佇んで
1人、そんな葛藤していた時

数メートルとなり、

ものの3分前の俺と同じように、外を見て口を開けたまま立つ女の子、がいた

既にできあがっていた大きな水たまりに、これでもかとどんどん打ちつける雨を見て

そして灰色に曇った空を見て

それはそれは綺麗にしていたフリーズ。

やっぱりね〜。今日はみんな雨なんか降ると思ってなかったんだよ。

だって朝は意味わかんないくらい晴れてたわけだし。うんうん、

勝手に親近感が湧いてきて、ふともう一度となりを見れば

どこから出したのか、彼女は何事も無かったかのように自分のカサを開いて、

スタスタと歩いていくところだった。

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