16話 ページ18
『かｯｯｯたい』
錆びれたゴンドラだからか今までのように力を入れて体重をかけてもすぐには閉まらずにｷﾞｷﾞｯと嫌な音をたてるだけで全く閉まる気配がない
鈴芽ちゃんも力を入れて頑張っているが筋肉のつきかたの問題か動かない
どうにかして閉めようと踏ん張っていると急にﾋﾞｨｰと凄い音が鳴り響いて電気がついた観覧車が動き始めた
鈴「ええっ!?」
『ちょっ？！待って待って待ってｯ』
動いたゴンドラに2人して捕まっていたが、どう考えても僕がこのまま鈴芽ちゃんとゴンドラに乗ることはとてもじゃないけど無理だと直感で思った
『2人でそこには乗れない！だからｯこのミミズは鈴芽ちゃんに任せる！』
鈴「え？うそっ!」
ごめんっ！と謝りながら僕は手を離した
僕は鈴芽ちゃんを見守りながら草太さんとダイジンの姿を探す
しかし、ふと鈴芽ちゃんの方をみると何かを見つけたかのように動かなくなった
『鈴芽ちゃん？！何してる！危ないよっ？！』
見間違いでなければ鈴芽ちゃんは「お母さん」と口を動かした
何を見ている？そのゴンドラのなかには何が広がっている？ゆっくりと歩く鈴芽ちゃん
僕がいくら叫んで名前を呼んだって聞こえてやしない
『草太さん！鈴芽ちゃんが！！』
ダイジンと取っ組み合いをしていた草太さんに声をかけると、すぐさま彼女のほうに走っていった
彼女に追い付いた草太さんは鈴芽ちゃんを呼び戻しドアを閉めるよう促していた
草「――――かけまくもかしこき日不見の神よ」
草太さんが祝詞を呟いた
そして目を閉じる鈴芽ちゃん
僕も合わせて目を閉じる。すると、流れ込んでくるこの土地の記憶
「通つ御祖の産士よ。久しく拝領つかまつったこの山河、かしこみかしこみ、謹んで―――」
青く光る糸が鍵に集まっていくのが分かる
鈴「お返しします！」
ミミズが霧となって雨がふる
落ちてくる水を浴びながら自然と笑いが込み上げてくる
『ははっ、凄いよ鈴芽ちゃん…』
ダ「A すずめ すごいねー」
いつの間にか足元にいたダイジンに驚きながらも、そうだねって頷く
『ねぇ、ダイジン,どうして僕たちに後ろ戸の場所を教えてくれるの？』
疑問に思ったことを口に出す
最初から違和感はあったのだ。しかし、確たる証拠も無かったから気にしないでいた
ダ「すずめ ダイジンのこと すずめのこに してくれる」
嗚呼、そういゆことか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 208人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もなか - 入りきらなかったので続きです→わがままですみません...でも、作者様の創るストーリー大好きなので、作者様の創る結末ならなんでも楽しんで読みます!!長々とすみませんでした...汗 (2023年1月5日 11時) (
レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - はじめまして!この作品自体は前から知っていたのですが、コメントしていいのかわからなくて...最近、見かけるようになったので私も!!と思いまして...草太さん落ちとか、夢主ちゃんが草太さんの代わりに要石になる結末が見てみたいです...!これからも応援します!! (2023年1月5日 11時) (レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
美郁(プロフ) - めっちゃ主人公がどうなるか気になります！！凄い面白いです！！ (2023年1月4日 14時) (レス) id: f0d1cce09e (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 面白すぎです (2023年1月2日 23時) (レス) @page31 id: e2952ddb8f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：推しのために今日も生きる | 作成日時：2022年12月8日 10時
