【ダイヤのA】大きな背中【男主】

1st.帰ってくる憧れの人 ページ5

懐かしい寮の門を抜けて、角の一室を丸々借りた。管理人のおじさんには「ハンサムになったねぇ」と嬉しそうに言われたが、ハンサムだと言われたのはここ最近で初めて。

ちなみに車で熟睡してた俺が起きるまで、片岡監督はドライブしてたらしい。




「練習着はあるか？」




『ジャージが何枚か』




「それを着て午後の練習から参加しろ。紹介の時間はとってやる」




『わかりました』




部屋から出ていく監督。

俺はこの日の為に干しておいた、と管理人さんから説明された布団にとりあえずダイブ。旅疲れなのか、これから会う後輩たちへの期待なのか、どっと体が重くなった


午後の練習まで30分ほどある。





『......ストレッチしとこうか』





私服を脱いで、肌の上にTシャツ1枚とジャージを羽織る。ズボンも上とセットになっているやつに着替えた。

ストレッチの前に軽くランニングでも、と走るための準備運動を軽くこなし、ドアノブを捻って外へ出る。相変わらず眩しい日差しだ




『鈍ってないといいけど』




高校時代に一人で走っていたコースをまた走り出した。


＿季節は春、桜が舞う、命の芽吹きを感じる
＿新しい季節がやって来た。

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