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だが



「重くない。そこまで、重くない。」



そう呟くと、何こいつみたいな顔で菱田さんは顔を除いてくる




菱田「重いよ。早くどいてよ。」



「見えないから無理。安全地帯に誘導してください。」



菱田「めんどくさい。早くどいて。」



「無理」



菱田「……少し落ち着いたら」



「菱田さんこそ冷静に今の状況考えてください」




私はいま暗闇で自分の態勢もよく分からずただ菱田さんの手だけを頼りにその場にいる。
だから、そのまま立つことなんてできるわけが無い。




菱田「安全な所までは運んであげる。そこから先は自分で歩いて」




菱田さんは溜息をついてからそう言うと私を軽く持ち上げた。


「うっ…」なんて声、私には聞こえてない。というか、そんな声出されるほどほんとに重くない。



というか、そもそも菱田さんが意地悪してこなきゃこんなことにはならなかったのだ。



浮遊感は直ぐになくなりその場に落とされる。



「いっ!」



春草「……」



痛むところを擦りながらどこかに居る菱田さんを探す。
特に何も出来なくても、文句のひとつくらい顔を見て言いたいものだ。

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作者名:あおば | 作成日時:2019年5月1日 17時

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