モノクロの世界に色を (ページ12)

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春草｢ちゃんと来るもんだね。まぁ、それが普通だと思うけど。｣

いちいち嫌味を言わなきゃ落ち着かない質なのだろうか。

｢それはまぁ、貴方なんかに置いていかれたくないので｣

芽依｢…ちょっと、A…｣

春草｢……これに乗って｣

私が言うことに特に反応することなく話を進めてきた菱田さん。

彼に言われるままに乗ってきた馬車へ再び乗る。
中には森さんが既に座っていた。

鴎外｢おお春草、連れてきてくれたのか！｣

春草｢鴎外さんがそういったんでしょう…｣

鴎外｢ははは！よし、では諸君！家へ帰ろうではないか！｣

｢森さんの家……？｣

鴎外｢ああ！君たちは僕の家で居候してもらう！いいか、春草？｣

春草｢俺も居候ですし、鴎外さんが決めたことに基本反対はしません。｣

なら、決定だ！
そう言って森さんは芽依の肩を掴む。
芽依は驚き目を見開いている。

いや、そうだろう。その反応が正解だ。
これから先のことが勝手に決まって行ったのだから。

ありがたいことに変わりはないが。