【◇】稲実エースが惚れちゃった (ページ42)

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今日は翼くんの家に三人でお邪魔する日。

今年も優しそうなお母さんとお父さんが出迎えてくれる。
翼くんの育ちの良さがよくわかるご家庭だ。

『あ！小太郎～！！』

翼くんの部屋にお邪魔すると、すでにそこには
わんこの小太郎の姿が。

平「Aはほんと小太郎のこと好きだね。」
吉「小太郎も1回しか会ってねぇのに懐いてるよな。」
　『だってかわいいもん～～。』

小太郎の頭を撫でまわす。
至福の時間。

原「いつも犬みたいなヤツがそばにいるじゃねぇか。」
平「ははっ、確かに！！」
　『いや犬っぽいところもあるけど、手がかかる。』
吉「手がかかるほど可愛いって言うだろ？」
　『もう何なのよ、みんなして。』
原「実際お前、鳴のことどうなんだよ。」
　『どうって....別に...。』
平「好きじゃないの？」
　『......。』
吉「お、否定しねぇんだな。」
　『あれだけ頑張ってるところ見てるとね、
　応援はもちろんしてあげたくなるし。
　あと懐いてくれてるってのは伝わるけど。
　成宮は私のこと恋愛対象として見てないでしょ。
　だから好きになったところでじゃん。』
原/吉/平「「「(マジで言ってんのか...？)」」」
　『なに、みんな黙って。』
吉「お前人のことはよく見て何でもわかるくせに...」
平「自分のことになるとポンコツ過ぎない？」
原「さすがに鳴が不憫に思えてくるな。」
　『ひっど！なんでそんなディスられないといけないの。』
吉「別にディスってねぇけど。」
　『クリスマスも、成宮女の子に告白されたらしいよ。
　かわいい子なんて周りにいっぱいいるんだから。
　すぐ彼女くらいつくるんじゃないの？』
平「へぇ、鳴、返事はしたの？」
　『カルロスから断ったって聞いた。』
原「良かったな。」
　『だから別に....！』

平「(照れちゃって、Aも可愛いところあるじゃん。)」
吉「(まぁ引っ付くのも時間の問題だな。)」
原「(あとは鳴次第か。)」

翼くんの家に来て早々、何で永遠と成宮と私の話しになるんだ。

成宮のこと好きとか....。
考えたって、無駄だ。

成宮にだって、他に好きな子くらいいるだろう。
だから、私はいつまでも気づかないふりをする。

その日は久々に四人でわいわいと遊んで
夜までお邪魔して、凄く楽しかった。

明日は成宮と約束の日。
今日よっしーたちが変なことばっか言ってくるから
なんだか変に意識してしまう。

現に今、私は鏡の前で何を着て行こうか悩んで
かれこれ30分が経過中。