【◇】御幸一也の姉ちゃん (ページ4)

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姉バカ1 ページ4

※ここからは基本お姉ちゃん目線です※

お母さんが死んじゃってから、しばらく御幸家はてんやわんや。
お父さんは仕事が忙しく、朝から夜まで工場にこもりっきり。

私も小学校に行かないといけないから
弟の一也は保育園へあずけていた。
本当は家にいて一也と一緒にいたいけど。
でも学校に行く時間は大事にしなさいって
お母さんも言ってたから、ちゃんと行く。

おじいちゃんやおばあちゃんも、たくさん助けてくれて
なんとか毎日をすごしている。

そんな中、今日はハッピーな出来事が！

『一也〜、ミルクできたよ〜！.....あれ？』

ミルクの準備をしている私の足元を
ハイハイでうろついていた一也の姿がない。

『一也どこ！？』

慌てて一也を探し、和室へ移動するとすぐに一也発見。

『.....！？？！？』

声にならない声で私は叫ぶ。

なんと、そこにはローテーブルにつかまり立ちをしていて
ニコニコとこちらを見ている弟。

『か、か、一也が立ってるーーーーっ！！！』

喜びすぎて叫んじゃった。
まだ長時間は立ち続けることができないのか、
数十秒後、一也はぽてっと尻もちをついた。

『一也すごいねぇ！たっちできたね！！』

とにかくほめる。
私は一也をとにかくほめる。
姉バカと思われようが何でもいい。
弟が可愛いだもん、だからしょうがない。
ほめられた一也もきゃっきゃと嬉しそうだ。
それがまたなおさら可愛い。

でも、もちろんだめなことをしてる時は、ちゃんと怒ってあげる。
それで泣いちゃう時ももちろんあるけど、ちゃんと仲なおりもする。

家のすぐそばで働いているとはいえ、一也の様子を
なかなか見ることができないお父さんに、
夜ご飯を食べながらその日あったことを報告する。

『今日ね、一也がつかまり立ちしたんだよ。
初めてなのに、めっちゃしっかり立ってた！』

父「そうか、Aよりだいぶ早いな。」

『この子、絶対運動神経いいよ！』

父「いや、まだそう思うのは早いんじゃないか？」

『いやいやいや、お父さん。一也は将来ビッグな男になるよ。』

父「(相変わらず姉バカだなぁ...)」

『あ、そうだ今日学校でね、なかよしのゆみちゃんとー』

一也の報告はもちろんするけど、自分の報告も忘れない。

お父さんは仕事で疲れてても、私が話すことがどんなに
長くても、いつも最後までちゃんと聞いてくれる。
少し口数は少ないけど、いつも優しいお父さんが私は大好きだ。