【◇】御幸一也の姉ちゃん (ページ2)

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新しい家族ページ2

御幸A:6歳

Aは明るく活発な女の子。
破天荒なところもあり、無茶をすることも多いが、
友達も多く、毎日元気よく幼稚園に通っている。

幼稚園から帰ってきた、そんなある日。

母「A、お姉ちゃんになるのよ。」

『えーっ！ほんとっ！？やったぁ！！！
おとこのこ！？おんなのこ！？？』

母「まだ分からないの。どちらか分かれば、
すぐに教えてあげるわね。」

『うん！！どっちかな〜ぁ』

母「弟でも妹でも、仲良くしてあげてね。」

『なにしてあそぼうかなぁ、おにごっこと〜、
おままごととぉ、かくれんぼも！！あとあと〜...』

父/母「(聞いてないな...)」

-8ヶ月後-

御幸家に、長男誕生。
元気一杯の男の子。

母「A、おいで。」

病院のベッドで赤ちゃんを抱っこした母に言われ、
少し緊張した面持ちで、ゆっくりと近づく。

『ち、ちっちゃい.....』

父「弟の一也だ。」

『かずや...？』

母「今日からAは、一也のお姉ちゃんよ。」

『おねえちゃん...』

父「どうした？」

『.........』

母「A？？」

そっと弟の手に触れると、小さい手がAの親指を
きゅっと握った。

『に、にぎった！！おとうさん、おかあさん！
かずやがわたしの手にぎったっ！！！』

母「ふふっ。お姉ちゃんって分かってるのよ、きっと。」

Aは優しい笑顔で弟に言った。

『かずやのおねえちゃんだよ。これからよろしくね。』

新しい家族が増えて、御幸家は4人みんなで
幸せいっぱいになるはずだった。