Daisy..**

ムカつく、 ページ15

再びつぐんだ口…ひょくちぇも何故か口を開かないまま繋がれたままの手…

玄関で何やってるんだろう、そう思うけど
全然居心地の悪くない無言、どこか甘い雰囲気のあるそんな空気で。

にぎにぎっ、とされた手
その手をぎゅっ、と握ってみたら

「「笑」」

溢れた笑い、



何も言わないでいたのはまだ他に何か言いたいことでもあるのかな…と思ってたから。



だけど、


「痛い…？」

待ってたその問いの意味は全くわからなくて。


ん？、と聞くと離された手
その手が袖をペラ、と捲ると出てきた答え……。


ひょくちぇの手の平に乗せられた手首…

「ぅうん、＾＾」

「あいつ…まじ殺す。」

…野蛮。



「痛くないってば。」

そう言って手を引いたのに、ひょくちぇの手によって阻止されて


「見たらまたムカついた……ムカつく…笑」

無表情でポツリ、呟いたと思ったら溢したため息に…小さな笑い……



嘘でもそんなこと口にしたら駄目だと思う、とか
時折凄く口が悪くなるこんなところ、本当は注意しなくちゃいけないのに…


その溢した笑いも何かを抑えようとしてることも嬉しくて仕方ない…駄目な私、、。



「じゃあ…癒して？」

「ん？」

意味のわからない、そんなひょくちぇに


「ひょくちぇが手首、癒して？」

ぽっぽして、なんてとても言えないから…差し出した


ん…？と固まったひょくちぇが私の意図を汲み取ったとき……緩んだ口元


再び掴まれた手、、

引き寄せられた手に胸が高鳴った



ちゅっ…、




「痛い…笑」

ってされると思ったらカプ…と噛まれた



くすくす溢れた笑いが空気に溶けていって…

指が絡んで…項に回されたもう片方の手によって引き寄せられて重なった…唇




深く、深くなる口付けに…


強く、しっかり繋がれる掌に…





……好きが増幅する

独特の鋭いそれ→←大好きな手

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