近くて遠い Daiki.A

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有岡「肉食おうぜ、肉！」



『持ってきてー』



有岡「お前も動けよ」



『暑いから出たくない』








文句をいいながらも、

有岡は、私の分までちゃんと持ってきてくれる。



いつだって私は、
そういう有岡の優しさに甘えてきたんだ。









有岡「川、すげー気持ちいいよ？あとで一緒に行こうな」




『なーんか、楽しそうだったねー』









ステキ女子に巻き付かれて、

ガッチリ腰に腕なんか回しちゃって。








有岡「トゲあんじゃん、なんだよヤキモチか？」



『違います。イヤミです。人のことほったらかしでさ‥』







はい。

完全にヤキモチです。





自分がこんなに独占欲が強いだなんて、知らなかったよ。








有岡「悪かったって。ほら、俺の肉もやるから」



『え、これ肉じゃなくて、もはや炭‥』



有岡「元、肉だろ」



『だから、現、炭だって』








おかしいな。







さっきまで、
こんなに快晴の空の下で、
私一人だけ曇天みたいだったのに‥








『だから、これも炭だってば！』



有岡「元、ピーマンだっつーの！」








有岡がいるだけで、

グレーの雲も、くすんだ自分も、
一気に心の中からいなくなる。






まるで、

有岡が太陽そのものみたい。









なんだ‥、




私、有岡のこと、









こんなにも好きなんじゃん。







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