盗み_27 ページ28
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「 これを避けるか
だが貴様の洋式小刀等僕には無意味も同然 」
『 其の通り、だから… 』
一本の洋式小刀を正面から禍狗くんに思い切り投げる
洋式小刀が禍狗くんの間合いに入る前に私が彼の背後へ回る
其の間凡そ
こちとら昔から足は速いもんでね!
「 ……っ!? 」
洋式小刀を囮にした背後からの攻撃、
…と普通の人なら思うだろう
「 ___ " 空間断絶 " 」
禍狗くんは私の読み通り、私の攻撃から守る為に自身の背後に盾を作り正面から襲ってくる一本の洋式小刀を素手で止めようとした。
『 残念、逆だよ 』
異能力__ " 一寸の夢 " ___
禍狗くんの手が洋式小刀に触れる直前、私は
背後に盾を作り上げた禍狗くんの正面は勿論手薄
「 何ッ?! 」
私の異能は一瞬で瞬間移動のようなものだから空間断絶?とやらも間に合わないだろう
………貰った 、
完全に此方の勝利だった
殺さず痛い目に合わせて逃げる心算でいた
___然し、
洋式小刀の刃が禍狗くんの肌に触れる寸前、
心臓が奇妙な拍をとりだした。
『 ………ッ!? 』
其れはトクトクと何時もの音ではなく、ドクンっドクンっと肩が飛び上がりそうな程のモノで一気に心拍が狂い始める。
其の所為で本来の狙いも外れて刃は彼の頬を深く、だが極めて浅く掠めた。
頬から流れる血を気にもせずに禍狗くんはくつくつと笑う。
あぁ…成程、そう云う事か…
『 之は… " 殺鼠剤 " の類のモノだね……! 』
「 然り、貴様の為に通常の殺鼠剤より十数倍の効果のあるモノを用意し、僕の羅生門に付着させておいた 」
道理で掠った程度なのにめちゃくちゃに痺れるわけだよ…全く、
『 ポートマフィアってのは…恐ろしい、もの…だ……ね… 』
事態暗転、武装探偵社に続き二度目の敗北を味わい乍ら私は意識を手放した。
芥川side
初めに羅生門が掠めた頬の傷を忌々しげに触れ、其れでも軽薄な笑みを貼り付けたままに怪盗はパタリと倒れ失神した。
中原さんから逃れた怪盗、
自ら袋小路へ歩んで行った初めこそ容易な相手ではないかと、其れこそ何故中原さんがこのような相手に失敗したのかと錯覚に陥った
だが、蓋を開けてみれば其の考えが実に莫迦らしいことかを思い知った。
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オズ - dGAzIwL2bmd18Yxさん» うあ…嬉しすぎるお言葉……ありがとうございます!!!頑張りますね!!! (2022年7月13日 20時) (レス) id: 1d6204a61d (このIDを非表示/違反報告)
dGAzIwL2bmd18Yx(プロフ) - もう、やべぇ、、(文才が天才過ぎて語彙力が4にました)面白過ぎます‼︎続編の更新も楽しみに待ってます (2022年7月11日 1時) (レス) @page50 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
オズ - *深音*(みおと)さん» ああああありがとうございます!!最終回まで頑張って書きますね!! (2021年8月18日 12時) (レス) id: bf4e4a8e9b (このIDを非表示/違反報告)
*深音*(みおと)(プロフ) - すっっごい好きです…(語彙力皆無)更新頑張ってください! (2021年8月18日 0時) (レス) id: 2e41216803 (このIDを非表示/違反報告)
オズ - テレタビーズ教さん» ありがとうございます!!これからも良いものが書けるように頑張ります!! (2021年8月4日 17時) (レス) id: 886aed0c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オズ | 作成日時:2021年7月25日 18時