42話 ページ43
爆豪side
疲れ切っていて、足が動かなかったり、気絶してたりするモブ共皆を担いで動ける奴らで運ぶ。
だいたい運び終わった時、遠くで舐めプ野郎とあの女が話してるのが見えた。
寮へ帰る様促すアイツはフラフラと立ち上がった。
別に心配しているわけじゃねぇ。
けど、見ていて腹が立つ。
さっさと歩けよ、なんて思うのと裏腹にアイツが倒れるのをもう一度支えて俵担ぎする。
アイツの意識が落ちているはずなのに軽すぎる。
足も骨ばっていて膝が当たっていてぇ。
「オイ、爆豪。
そいつ具合悪いんじゃねぇのか。
だったら担ぐより背負う方がよくねぇか。」
「うるっせぇなぁ！！！
ンなことは分かってんだよ！！！
さっさと戻れ半分野郎！！！」
「そうか、悪ぃな。」
相変わらず飄々と何故俺が怒鳴っているのか理解出来ない、とでも言う顔で此方を見る半分野郎に殺意が湧く。
俵担ぎからアイツを移動させ、背負う。
背中を覆う感触が硬い、つうか痛ぇ。
回される腕が細くて薄い。
心臓の音がモロ聞こえてくる。
先程よりもだいぶゆっくりとしている。
それに合わせてゆっくりと歩き出す。
揺れるアイツの髪が首元に触れてくすぐってぇ。
「…し、はん…。…師範…。」
口元から息の様な言葉が漏れる。
「俺はてめぇの師範じゃねぇよ。
間違えんなやクソビッチ。」
背中のアイツが笑った気がした。
クソビッチを背負いながら教師寮に向かっている最中に、そう言えば相澤せんせーが今日は外泊だからコイツを生徒寮で寝かせろと言っていたのを思い出す。
ーーークッソ面倒臭ぇな。
踵を返して生徒寮へと向かう。
それにしても何故教師寮で寝かせないのか。
別に1人で眠れない、なんてそんなクソみたいな理由ではないだろう。
だとしたら何なのか。
直ぐに思いつくのは監視目的。
コイツ自体が不審であるのは元々誰もが意識の違いはあれど、思っていただろう。
何時も着物姿か学ランの様なよくわからない洋服。
白い羽織には『殺』の文字。
刀を帯刀しており、個性は複合型なのか多数の性質を持つ。
いつも浮かべている笑顔に暗い瞳。
重い一言一言に、身体の傷跡。
軽すぎる体重と不釣り合いな筋肉量。
そして何よりも異次元の強さ。
妙に実践慣れしている無駄のない動き。
恐ろしいほどの体力。
今迄聞いたこともなかった『鬼』と、其れを斬れる唯一の存在。
考えれば考えるほどコイツは疑わしいのだ。
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
