19話 ページ20
(ーーーあの不死川がこんな緩んだ表情すんのな。)
宇髄は口元を手で覆いながらも隠せていない緩んだ表情を見て驚く。
(ーーーあの堅物にこんな表情させるなんぞ中々いねぇよなぁ。
いつかは会ってみてぇもんだな。)
そんな事を思いながら、宇髄も視線を外に移した。
(ーーーそういや彼奴、最近髪が伸びて結えなきゃならねぇって言ってたなァ。)
肩より下に伸びた艶やかな黒髪を思い出す。
「なぁ、あの頭につけてるやつなんだァ？」
午後、再び2人は小物商店を見て回っていた。
女学生が和菓子を食べているのを見た不死川がふと宇髄に尋ねる。
「ありゃリボンだな。
今女学生の中で流行ってるんだと。
それなら良い店知ってるぞ。」
そう言いながら2人で店に向かう。
「贈り物でしたら、此方のレースの物が流行っておりますよ。
それに此方の刺繍が入ったものも。
色は赤が良く売れますかねぇ。」
そう言いながら店員は沢山のリボンを持ってくる。
「オイ、こういうのはどういうの選べば良いんだァ。」
そう言いながら不死川は宇髄を突く。
「直感だよ、直感。
お前の継子思い浮かべてつけて欲しいリボン想像しろ。」
此ればかりは宇髄はAに会った事が無いのでなんとも言えないのだ。
(ーーー暫く掛かりそうだから、嫁の贈り物でも選んでるかぁ。)
「思ったよりも選ぶのに時間かかったなぁ。」
店を出てそう言いながら宇髄は笑う。
彼が嫁3人分の贈り物を選び終え暫く店内を見ていても不死川は選べなかったのだ。
「うるせェ。お前みてェに慣れちゃァいねェんだよォ。」
不死川は頰を僅かばかり赤らめながら言う。
「結局何選んだんだぁ？」
そう言いながら宇髄は綺麗に包装された贈り物を見る。
「ーーー翠のやつだァ。金と銀の刺繍が入ってる。」
そう言いながら不死川は大切そうに包装の背を撫でる。
(ーーー自分の色選びやがって。
無意識に独占欲びんびんじゃねぇか。
こりゃ会わせてもらうのにも一苦労だな。)
そう思いながら宇髄はそんな不死川を見る。
(ーーー彼奴、喜んでくれっかなァ。)
初めて女性に贈り物を選んだ不死川は緊張していた。
なんだか少し気恥ずかしい。
ふと、Aの喜んでいる顔を想像する。
ーーードクン。
心臓の音が大きく聞こえる。
(ーーー緊張してんのかァ。)
心を落ち着かせるために深く息を吐きながら歩く。
心臓は鳴り止まない。
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
