1話 ページ2
ーーー翌朝11時。
麗日が帰ってきてから朝が明けた。
生徒達は相澤の説教を正座で受けていた。
相澤の気が済んだのか、説教も終わる。
しかしAは一向に姿を現さない。
相澤も生徒達も心配になりながら彼女の帰りを寮で待ち続けていた。
ーーー正午。
相澤はいつも通りパソコンの画面とにらめっこしながら仕事の書類を作成していた。
突如荒々しくなる共同玄関の音。
Aが帰ってきたのかと思い、手をつけていた仕事を放り出しながら部屋を出ようとする。
ドアノブに手をかけた時、外から開かれる。
「お帰り。」
そう言おうとした瞬間だった。
「お願いします、相澤殿。
もう少しだけ私をここに置いてください。
何でもやります。
貴方の掃除に洗濯、料理は勿論のこと、全棟の掃除、洗濯も請け負います。
敵潰しも暗躍もやります。
密輸の証拠取り、潜入捜査、人間売買、臓器売買、麻薬・武器交渉、暗殺。
ストレスが溜まったら殴っても蹴っても構いません。
火を付けてもいいし、水に顔を押し付けてもいい。
首を締めてもいいし、薬漬けにしても体制があります。
鞭で打ってもナイフで刺しても構いません。
反抗しません。
絶対に泣きませんし、御飯は半月ほど与えなくても泥水さえあれば問題ありません。
夜伽でも構いません。慰みモノにしても結構です。
他人に売っても大丈夫です。
本当に何でもやります。
どうか此処にもう少しだけで良いので置いて頂けないでしょうか。
それに」
「ちょっと待て。お前どうした。
何があった。何でこんなに帰りが遅くなったんだ。全て話せ。」
相澤はそう言いながら何時も笑っていた彼女とはかけ離れた様子に驚きを隠せずまくし立てる。
何時もポニーテールをリボンで綺麗に結わえていた髪は長さがバラバラ。
隊服は前が大きく切れており、中のシャツは赤黒い。
隊服は全身泥と血に塗れ、黒でも血に染まっているのがわかる。
腕はあらぬ方向に曲がり、呼吸音は浅い。
おまけに顔は目が真っ赤に充血し、目の下はクマと腫れた跡で酷い状態に。
頰から鼻にかけて斬られた後。
血の匂いが重く漂う。
「俺はお前を見捨てたりしないよ。
お前に沢山救われた。
昨日も俺の生徒を助けてくれただろう？
ゆっくりでいいから何があったか話せ。」
相澤はAと目を合わせながら言う。
相澤の言葉に少しは落ち着いたのか、Aは荒く息を吐く。
「鬼が…居なくなったんです。この世界から。」
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
