隠し事は出来ません！【twst】

隠し事14個目 ページ16

各寮への鏡から、メインストリートまでの
間で何時もの様に掃除をする。あくまでも
この時間のメインは掃除ではなく、生徒達
への挨拶と軽い健康観察の様なものだ。
何時もはメインストリートに立っているの
だが、たまに鏡での移動が苦手な新入生等
が、倒れてしまうことがある。だから、
今日は購買部の前ら辺の道で声をかける事に。

「おはようございます。｣
『はい、おはよう。』
「おはざーっす！」
『朝から調子良い奴め。おはよう。』
「…ｯス。」
『挨拶出来て偉いな！おはよう！』

みんな今日も元気そうだ。先輩の2､3年生が
挨拶をしてくれるので、それにならって声を
かけてくれる新入生も多い。いい事だ。
誰も倒れてないし、今日は特に何も起こらない
といいけど…。そう思った瞬間、

「こらー！！！」

学園長の怒声を耳が拾う。グレート・セブン
の像の方からだ。何があったのだろうか。

『学園長！何があったんです……ぁぁぁ！！』

ハートの女王が黒焦げに！！掃除をするのは
誰だと思ってるんだ！私だ！！！

『ひぃ…、こんな事、誰が……。』

グレート・セブンの像に何かをするなんて、
在学中にもなかった。そんな事をしたら確実
に経歴に傷が付く、最悪退学になるだろう。
顔面蒼白で震える私に、1人の生徒が教えて
くれた。

「入学式を騒がせたモンスターと、ハーツ
ラビュル寮の新入生が…。」
『それはそれは…、随分大物だね。』

ありがとう、とその生徒にお礼をいって、
溜息をひとつ付いてから、頬を叩いて気合い
を入れる。

『さて、頑張りますか！』

像を元の姿に戻してみせましょう！

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