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「あれ、ちょっと待ってよ」
ハリーが信じられないと言わんばかりにロンを見つめる。
「……わかるかい、ハリー。次の一手で僕は……クイーンに取られる。そしたら君が、チェックメイトだ」
「ダメだよ、ロンやめろ!!」
「ちょっと待って、どういうこと?」
「ロンは犠牲になるつもりなんだ!!」
「ダメよロン!! 他に方法はないの!?」
「スネイプに賢者の石を取られても良いのか!?」
ハリー、ハーマイオニー、ロンが叫び合う光景を腕の中のバディが心配そうに眺めているので、頭を撫でて落ち着かせる。
「ハリー、ハーマイオニー、A、君達は先に進んで、賢者の石を守って」
にこりとロンが恐怖にこわばった顔で無理矢理微笑むと、彼が乗っているナイトの駒はH-3へ移動していく。
「……っ、チェック」
ロンの震える声が部屋に響く。
敵陣のクイーンが向きを変え、ゆっくりとロンの元へ迫る。
ナイトの前を取ったクイーンはゆっくりと剣を振りかぶると、ナイトの駒に向けて勢いよく振り下ろした。
「うわぁぁあ!!」
粉々になったナイトの瓦礫と共にロンが床へと投げ出される。
案の定ハーマイオニーはロンのことを気にかけ駆け寄ろうとするが、それはハリーの声によって押しとどめられた。
「……チェックメイト!」
敵陣のクイーンの前に立ったハリーが宣言すると、クイーンが持っていた剣はクイーンの手を離れ盤上に落ちる。
……終わった。
「「ロン!!」」
ロンに駆け寄る2人に続いて私もロンの元へ駆け寄った。
『……大丈夫、気を失ってるだけみたい』
「ハリー、A、……ロンのいう通り先に進みましょう」
『え、……ロンを置いていくの?』
映画とは違う展開に少し驚いていると、ハリーが言葉を続けた。
「フクロウを飛ばそう」
「でもフクロウが居ないわ」
2人が頭を悩ませていると、腕の中のバディがきゃん、と吠える。
『……バディ、頼まれてくれる?』
「きゃん!」
任せろ、と言わんばかりにバディは吠えると私の腕の中から飛び降り、壁の端にあった小さな小さな通風口の穴の中へと消えていった。
「……先に進もう」
重苦しい空気の中ハリーが発すると2人は立ち上がり先へと進む。
マジでロンの事置いていくのか。
……何があっても良い様にロンの周りにプロテゴ・マキシマを張り巡らせてから、私も2人の後に続いた。
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夢川(プロフ) - とーるさん» コメントありがとうございます。淫夢、くそみそネタに気づいてくれた方がいる事実にニコニコしている夢川です。亀更新になりますがこれからも淫夢やくそみそネタを突っ込むので、生暖かい目で見守ってくれたら嬉しいです。 (5月7日 18時) (
レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
とーる(プロフ) - 主人公がすごく幸せそうで微笑ましいですね。この作品に巡り会えて本当に良かったです。ところで、作品の節々に淫夢、クソみそネタが見られるのですが、すごく好きなので嬉しいです。知らないなら、淫夢とかクソみそについては調べないでください。汚れてしまいます。 (5月7日 9時) (レス) @page38 id: 8f3ff0fe85 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年3月27日 17時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます、とても健康的な生活ができていますね! 本番が程よく執筆できたら短編集も作成していきます! (2023年3月25日 22時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - ももなさん» コメントと応援ありがとうございます、短編集も本編が程よく執筆できたら作成しようと思います! (2023年3月25日 22時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢川 | 作成日時：2023年3月24日 7時
