32、偽りの男と言葉の真意 ページ32
｢ヨダレは嘘ですが、熟睡はしてましたね。揺すっても起きないくらいには。｣
｢…｣
…メンゴ。
｢体調も悪かったんでしょうし、起こすのも可哀想だったので僕がベッドまで運びました……さて。貴女の記憶が無かった理由は以上ですが…スッキリしましたか？｣
｢ﾊｲｯ！！！大ｯｯ変申し訳ありませんでした！！！｣
大きな声で謝罪をしすぎて、周りの人が驚いたようにこちらを見た。
いつもの降谷であれば『煩い』と言いながら私の頭を叩くところだけど…
今の彼はクスクスと笑っていて。
暴力が無くて有難い…はずなのに。逆に調子狂うな、これ。
こいつの顔を見ているのもなんだか恥ずかしくて、売店で購入したソーダを手に取る。
わー、氷がペンギンの形になっててかわい…
｢謝らないでください。…寝顔、すごく可愛かったですよ｣
｢…っ、？！げほｯ！｣
ストローをくわえた直後、投げつけられた予想外の言葉。
吸ったばかりのソーダを吹きかけて、慌てて喉へと流し込むも盛大に噎せた。
何？！
涙目でゲホゲホしていたら、背中を優しく撫でられてなんか…腹立つ！！
｢大丈夫ですか？…あれ？顔真っ赤ですね｣
｢…ﾝﾝｯ！…待て！！揶揄うのマジやめ…げほっ、！…噎せただけ！！｣
降谷から『可愛い』って言われたのは初めてで。
…って、いや！今のこいつは安室透であって、降谷じゃない！！
昨日から本格的に " 安室透 " と接する様になったけど、こいつには心を乱されて仕方ない。
こいつの口から出る言葉は、本心じゃないって分かってるのに、心臓がうるさい。
…今日本当にデートかも、って。
柄にもなく、浮かれて巻いた髪
トオルクンが微笑みながら、優しく梳いて耳にかけた。
違う違う…降谷はこんなことしない。ドキドキするな。
安室透は潜入捜査用の人間。
これまで散々、女子に甘い態度を取ってきたんだろうし、今後も…と思えば胸が痛んだ。
｢そういう事は私以外にしなさい｣
｢何故？｣
｢なぜ、って…｣
メリットがないから。
そう言おうとした直後、降谷の表情が変わった。
｢A｣
｢ん？｣
『見ろ』と視線で誘導された先に体を向ける。
客からはそれほど目立たない、柱の影。数人のスタッフが話し込んでいる様子…
｢む…？｣
｢…｣
普通ならば気にも止めない、些細な事。
けれど降谷は気になるようで。
はぁ。
｢…はいはい。行きましょうか、トオルクン？｣
ｽﾞｽﾞｰｯと一気にソーダを飲み干して、私達は席を立った。
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re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、有難いお言葉、本当にありがとうございます(;-;)とっても嬉しいです！なんとか完結できるように！のんびり頑張りますので、ぜひ今後もお付き合い下さい(*^^*)寒い日が続きますが、樹菜さんもご自愛くださいね✨ (2022年12月24日 7時) (
レス) @page11 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - この作品すごく楽しみにしてるので、消さないで欲しいです（т-т）ゆっくりでもいいので更新楽しみにしてます!!ここ数日寒いのでお身体に気をつけて頑張ってくださいね( *´꒳`*) (2022年12月23日 15時) (レス) @page26 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、またコメントありがとうございます…！✨他の作品も読んで下さっているのですか…！わー！本当に嬉しいです…😭✨ありがとうございます！完結目指して、これからも更新頑張りますので、是非最後までお付き合い下さい！(*^^*)✨ (2022年12月11日 6時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - 更新ありがとうございます！reさんの他の作品も楽しく読ませて貰ってます！このお話大好きなのでこれからも待ってます!! (2022年12月10日 18時) (レス) @page20 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、コメントありがとうございます！✨久しぶりの更新になってしまって、本当にすみません💦久々すぎて需要も無いかなと思っていたので、本当に嬉しいです…！励みになります😭✨更新頑張りますね！ (2022年12月6日 6時) (レス) @page15 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2022年6月30日 13時
