第1章 事の始まりはロッカールームにて ページ2
パーカーとジャージを着て、外へ出る。
気だるげに歩く僕は、とあるカフェ、shellnoiseの店員だ。
このバイトをしてはや一年、女性と付き合うなんて事も無く、ただただ普通の人生をおくっていた。
カフェの裏口に、それ専用の鍵を入れ、ドアノブを回す。
そそくさとロッカールームへ行き、シェルノイズのシンボルがついたエプロンを着けて、人が賑わっているだろう本場へ向かう。
「あ、川島さん、こっちやっといてもらっていいっすか」
ヤンキーのような容姿をしたこの男は柴田 春(シバタ ハル)だ。同じバイト仲間で、金髪にピアス、と、不良のような格好をしているが、意外にも覚えが早く、仕事をなんなくこなしている。
了解の意味で頷き、軽く微笑む。
それを確認したのか、ニパッと明るい笑顔を向けて、「掃除のとこ居ないんで、あっちやってきます」とだけ言い、用具室に小走りで去っていった。
それを見届け、自分の仕事に戻る。
「次のお客様ー、どうぞー」
薄らと口角を上げ、目を細める。自分の印象を悪くさせないためだ。まぁ、相手が話しやすいよう、安心させる、という理由もあるけど。
それに気付いたのであろう、隣のレジに並んでいた一人の男性がこちらを見て、向かってきた。
「ご注文はどうされますか?」
「あー、えっと…」
精算機のすぐ隣に置かれた、手元にあるメニューを見て、数秒考えるような素振りをし、決まったのか満足気に頷き、顔を上げて再度こちらを見る。
「この、ダークモカフラペチーノを一つ」
「ホイップはお付けしますか?」
「あ、はい」
この男性はあまりこういうお店には来ないのだろうか、終始緊張のようなものが感じ取られた。
「かしこまりました。こういうカフェなどにはあまり来られないのですか?」
少し相手を緩ませようと、先程と同じように口角を上げる。少し肩が緩んだのか、指先で頰ら辺を掻きながら、困ったような、苦笑いのような表情を浮かべ「はは、まぁ。ちょっと一人だと行きにくい、というか」と切羽詰まった言い方で、より一層苦笑いが増した。
それはきっと、社会では必要なテクニック、否、誰もがやっているだろう。
「はは、確かにカフェってカップルや友人、ご家族とこられる方が多いですもんね、僕も一人はちょっとってなります」
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私が書く小説はほとんどがキリの悪いものだと思ってて下さい。
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猫うどん@サブ垢 - 紅茶さん» 誰か一人は気付いてしまうんだろうなーとは思ってたんですがやっぱりですか笑そんなそんな、紅茶のコメント見て思わずクスッと笑ってしまいましたよ。コメントが来たのが嬉しいというのもあったんですがねw (2018年10月3日 17時) (レス) id: 1f025c66ed (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 猫うどんさん» まじすかww 望結ちゃんのお名前を見た時は目がカッ!!ってなりましたわw そしてこんなしょうもねえコメントにレスを頂けるとは…ありがとうございます笑 (2018年10月2日 23時) (レス) id: 3a874cc5aa (このIDを非表示/違反報告)
猫うどん - 紅茶さん» 決して入野 自由さん(声優)の名前をパクった訳ではありませんよ?うん、ね?(これで声優さん知らないとかだったら恥ずかしくて泣く)← いやいや、おふざけカモン!って感じでやってるんで大丈夫ですよ(^ω^) (2018年10月2日 21時) (レス) id: 5a4dfc30d2 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 入野望結…イリノミユ…( ゚д゚)ハッ!(((すいませんふざけましたm(_ _)m (2018年10月2日 15時) (レス) id: 3a874cc5aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃらめる(犬うどん) x他1人 | 作者ホームページ:http
作成日時:2018年9月30日 17時