ずっと前から好きでした【千葉龍之介】part4

バレンタインの時間・2時間目 ページ30

「…な、よく知ってんだろおまえの事」

照れくさげに頬をかく。


「第1、興味も無い女のカラオケのハモリ全曲覚えねーよ」


「……ん」


「お前照れると急に黙るよな。ホント単細胞はウソつけない」



「やかましい」

蹴りをいれるひなた。



『なんだかんだで仲良しだね。』

「一件落着…だな」

卒業までに進展期待 /


『龍くん、ちょっと来て?』

「分かった」

.


射撃練習の場所に座る。

龍くんをじっと見つめた。


「な、何…?」

『んーん、何でもな〜い』


よく目を凝らす。隙を狙い、前髪をあげた。


「ちょ、こより…!」

『やっぱあげた方がかっこいいよ、龍くんは』


ぱっとを手を離す。


隣に置いたカバンから、チョコレートを取り出した。



『はいこれあげる〜〜、義理&友チョコ!!』


「……あ、ありがと」

おずおずと受け取る龍くん。

クスッと笑い、顔を近づける。



『うーそ、ほんとは本命チョコ』


龍くんの頬に手が触れる。そっと唇を重ねた。




『……黙んないでよ!!照れるじゃん!!!』


「お前が急にやったんだろ…」


龍くんは髪をぐしゃぐしゃと乱す。



微かに、目が見えた。






『りゅ…んっ』


ちゅ、とリップ音が響く。



『……龍くんのチョコだけ、特別なんだよ。』


「ありがと、お返し何がいい?」




『龍くんからもらえるなら、何でもうれしーや』



なーんて。

あまいあまいちょこれーと。



ばれんたいん。

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