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志麻さんと会う予定がある1週間は、どうしてこんなに早く過ぎていくんだろう、って思った。
約束をした金曜日。どうにか仕事を早めに切り上げ、お店へと向かう。

いつものドアを開けると、いらっしゃいませ、と二つの声が飛んでくる。志麻さんと傍屋さんだ。



「こんばんは、」

「いらっしゃい、待ってたわよAちゃん」

「え?」



にこにこと笑った傍屋さんが、カウンターの中で手招きをする。どういうことか理解出来ずにいると、傍屋さんが「志麻くん説明してなかったの?」なんて言いながらカウンターから出てくる。



「Aちゃん、バックヤードにどうぞ」

「え、?」

「オリジナルカクテル、大会に出すかもしれないって話らしいから。念の為に....ね。」

「あ....なるほど、」



店内は狭い。他のお客さんが何を飲んでいるかがぱっと見てわかるくらいに。それに....店内でたまにあるのが「あのお客さんと同じものを」という注文だ。飲んだ事のないカクテルを飲んでいるのを見て、同じのを飲んでみたい、と注文するやり方。....私も数回、そうした事がある。

....そうなると、見慣れないオリジナルカクテルをカウンターで普通に飲むのはあんまり良くないのかも。



「すみません、言ってなくて....」

「あ、いえ。気にしないでください」

「こっちです」



そうやって声をかけてきた志麻さんに促されるままに、バックヤードへと足を踏み入れた。

ドアの前についたてがあって、その奥には一台のノートパソコン、ロッカーがいくつかと、中央に小さいソファーとローテーブルが置いてある空間だった。

きっと事務所みたいな使い方もされてるんだろうな。なんて考えていると「ここでちょっと待っててください」とソファに促され、そこに座ると志麻さんはそのままお店の方に戻っていった。きっとそのカクテルを作りに行ったのだろう。


色々悩んではいたけれど、実際志麻さんに会えた今は嬉しい気持ちは当然あるし、どんなカクテルを考えたのかな、とか明るい気持ちが浮かび上がってくる。

....でも、その奥に。嫌われたりしてないかな、避けたみたいになってたけど大丈夫かな。なんて、暗い考えが相変わらず隠れている。


____この不安は、このまま隠しておかなきゃ。




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らぱん( ・×・ )(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます! (2020年1月11日 19時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - らぱん( ・×・ )さん» はい!了解です!待ってます! (2020年1月10日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - ちょこさん» 読了ありがとうございます!後日談とは違いますが、続きに位置するお話もありますのでよろしければ....来年夏に更新再開する予定ですのでお待ちいただけたらと思います! (2019年12月30日 18時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2019年12月30日 2時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ・×・ )(プロフ) - ぺるはむさん» 最後までありがとうございました!次も宜しければ読んでください!(*´ー`) (2019年7月7日 16時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年6月19日 22時

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