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その瞬間に、頭の中が真っ白になった。

普段なら職員室に居るはずなのに、なんで?
よりによって今日?
ああ、来る前にリップくらい塗り直してくるんだった....
いやそれどころじゃない、付箋!


混乱した頭をどうにか動かして、プリントの束から付箋を剥ぎ取った。
....絶対に今顔、赤くなってる。せっかく先生に会えたのに、その時ばかりは逃げ出したくなったのを今でも鮮明に覚えてる。



「あっ、ここに置いておきま」

「待って」



「へ、」なんて、間の抜けた返事をしてしまって更に恥ずかしくなって。
もうフリーズして動けなくなってしまった私に、先生はこう声を掛けてきた。



「いつも付箋、ありがとう。あれ嬉しかったから、それだけは言っておこうと思って」

「....い、いえ。」



この時既に頭は真っ白だったはずなのに、

いえ、って。もうちょっと可愛げのある返事があるでしょ!なんでこういう時に限ってどもっちゃうかなぁ....。

....なんて、その状況を客観視している自分もどこかにいた気がする。ただ、そんな余裕はその直後の先生の言葉ですっ飛んだ。




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作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年2月23日 17時

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