歩み寄る ページ25
綾女「キミも会ったのだろう？」
透｢あ､はい…｣
綾女｢なんというか…ボクの口からは詳しく言えないが由希に
とって慊人は怖れの対象でね…他の十二支よりそれが重症だ…
今頃は酷く沈んでいるんじゃないかと思って様子を見に
来たんだよ」
綾女「そうしたら､なんだか元気にしているじゃないか｡
正直拍子抜けだったよ…スキあらばお兄さんぶろうと
思ったのに」
『綾女は､後悔…してるの？由希と溝を作ったこと…』
綾女｢不思議な事に年を重ねていくと子供の頃には
分からなかった事が分かってくるものなんだね」
“あの時は､ああするべきだったんだ”
“あの時は､ああ言うべきだったんだ”
綾女｢そんな風にね…色々分かってくれる…これは後悔という
より懺悔に近いかもしれない…懺悔して子供だった頃の無知な
自分を無かった事にしたいのかもしれない…だから､大人は
勝手だって言われるのかなぁ…」
透｢…でも､お母さん｡お母さんは言っていました｡
自分が【親】になって初めて､【親】の気持ちが理解
出来たって…だけど､だけど本当に理解しなくてはいけない
のは…忘れてはいけないのは､子供の頃の自分だって｣
『私も母親から聞いたよ…初めて逆上がりが出来た日…初めて
沢山怒られた日の事…子供の頃感じた気持ちをちゃんと
忘れずにいれば…大人になっても理解しあえる…100％は
無理でも歩み寄る事は出来る…って』
透「でも､綾女さんの心の中に【歩み寄りたい】と思う
気持ちがあればそれだけで…気持ちは伝わるもの…だと」
綾女｢……｣
沈黙が走り聞こえてくるのは店主が調理する音だけ｡
透｢あ！いえあの…ですからなんと申しましょうか…！
つまりはその…由希くんも綾女さんも､これから歩み
寄るのですよ！」
綾女はパチパチと驚いたように瞬きをする｡
透「…すみません」
綾女｢あ､いやいや｡素敵なことを言う人だなぁと｣
透｢はい！お母さんは宇宙一です！！｣
綾女｢(イヤ､キミに対して言ったんだけど…ま､いいか)」
綾女「でも､そうかそうか｡由希が元気でいた理由がよく
分かったよ…そうか､ボクらもこれからか…頑張ってみよう
かな…キミもこれからも由希と仲良くやってくれたまえ」
『…っ！』
その時､綾女は…
『ただいま』
家へと戻ってくると由希が慌てた様子で透達に駆け寄った｡
由希｢本田さん、A…無事！？」
『うん…昼ご飯は…？』
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柚木葵(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» ありがとう！以外に紫呉オチって難しい…！ (2021年10月25日 21時) (
レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
koyuki_ko_deria(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます！紫呉好きなので嬉しいです！次も気長に待ってます！ (2021年10月25日 19時) (レス) id: 1b6b08f5ef (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - 白瀬さん» ありがとうございますm(__)mお気長にお待ち下さい！ (2021年10月6日 20時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - しぐれすごく好きなので、この小説があって良かったです！！しぐれとの絡みもあってすごくウホウホですwwwwww次楽しみにしてます！ (2021年10月6日 16時) (レス) @page21 id: c2d78d0b53 (このIDを非表示/違反報告)
月岩炎（ほむら）(プロフ) - 柚木葵さん» 自分のペースで更新を進めてください！私も更新頑張ります！最近忙しいので遅れるかも（汗） (2021年9月5日 13時) (レス) id: 61aa20e41a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚木葵
| 作成日時：2021年9月5日 2時
