いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ10)

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｢え、は？え、亮ちゃん｣

後ろから足音聞こえるなと思ったら
亮ちゃんだった

錦戸｢俺言うたやん？志宮が原因で女嫌いやって｣

｢え、ごめん、それ真面目に初耳｣

錦戸｢え、嘘ぉ?! ｣

｢むしろ逆奈々ちゃんいるから女寄せ付けないと思った｣

錦戸｢は？アホやない？｣

なんで追いかけてきたんだろ？

前は追いかけてこなかったくせに

錦戸｢要らん事すなよお前｣

いらんことじゃないし

｢昔は脅されたもん、亮くんとの仲取り持ってくれなきゃ意地悪するって｣

錦戸｢…｣

｢小さいあたしはね、素直だったからねぇ｣

いつの間にか歩調を合わせてくれる亮ちゃんの前に
1歩出て向かいあった

｢亮ちゃんが好きだからそうするって言ったの｣

錦戸｢ A ｣

ったくいくら過去の話だからって言っても
好きと言われたら照れるっしょ普通

照れもしないし
黙り込むし

ま、いっか

そう思って亮ちゃんをほったらかし歩き出す

錦戸｢なぁ、それさ、｣

｢あ、言っとくけど｣

振り返る

｢今は違うから｣

錦戸｢はぁっ?!?｣

知ってるよ

君の初恋

｢幼馴染止まりだもんね｣

澪と大倉とじゃ違うよ

錦戸｢幼馴染やからなん？｣

｢成長したあたしは奈々ちゃんと上手く行きますようにって祈ってる｣

ニコッと笑えば
いつもの亮ちゃんがさらに不機嫌になった

錦戸｢ふざけんなお前｣

｢ちょっと、、事実だろうが！｣

小さいあなたは
あの可愛い女の子が好きで

小さいあたしは
いつも隣にいたあなたが好きだった

錦戸｢それがいらんことや言うてんのわからへんの？ほんまイラつく｣

｢なんだよ、あたしゃあんたの女嫌い克服のためにと心配してやってんのよ｣

錦戸｢余計なおせっかいやねんんなもん！｣

あーもうギャンギャンうるさい

｢何よー…久しぶりに初恋の子と再会出来たってゆーのに｣

そう呟いたら
吠えてた亮ちゃんが急に黙った

錦戸｢ホンマにお前、何も知らんのな｣

って

今までにないくらい怒ってた