いわゆる幼馴染ってやつ《黄》

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なんぼ呼ぶねん俺のこと



1人になりたくて先に帰るっってんのに
なんで追いかけてきてんねん



一緒に帰れないと泣くって？
アホか





無意識やろ？
からかって俺のことそう呼んどるんかな？




" 亮ちゃん "




Aが呼ぶその声が心地よくてさ
呼ばせる気もないのに


シカトしたらなんぼでも呼ぶねん





俺に用とかないねんやろ？
俺やって今は話す気なんもないねん




でも…

ほんでもな




体が正直ってこーゆーことや




俺も無意識にAの事抱きしめてた





好きって簡単に言えたら楽や
逆に幼馴染って言う壁に邪魔されてんねん

それでええって逃げてしまうねん





頼むから

そんな愛おしい声でなんぼも呼ぶな





うさぎさん？って

いくつの頃の話してんねん





｢亮ちゃん？｣




呼ばれてさらにぎゅっと腕を強めた






｢ねぇ 暑い｣


離れてよってくらい嫌そうな声が聞こえた







ほんまこいつこの場で首絞めたろか？
ムードぶち壊しやないか






ぐいって離れて顔見られた無くて
すぐ歩き出した







｢…は？ちょっと！｣



バタバタって音を立てながら隣に並んだA









｢なんで 抱きしめたの？｣


錦戸｢うっとおしいから 黙れって思いで絞め殺す気ぃやった｣








こんなんしか言えん ほんっま 情けない俺





｢…嘘 ｣



錦戸｢なっ ？！｣






思わず動揺する





｢こないだも、抱きしめられた｣






こ、こないだ?!



｢あの時は寝ぼけてたのかなって思ったけど｣








寝ぼけ？

ぁぁーもしかして起こしに来た時？






｢やっぱりおかしいよ、なんで急にそんな優しくするの？｣







頼むから言わせんな
そんなん無意識にしてるんや





｢そう思ったらすぐに素っ気なくなるし｣





あの時 無理やり抱き寄せてあのまま学校とか休めばよかった


ホンマにそのまま寝てまいそうな勢いやった
腕触ってくんねん




声掛けたら真っ赤になっとって







あの時あかんかった


だから起きた



平然保って準備するから出ていけって


あれ以来ホンマに起こされたらあかんからにちゃんと起きるように頑張ってんねん







錦戸｢家来い｣


｢は？｣




錦戸｢さっさと帰って話すから今は黙って｣



｢ほんっと自己中｣






くだらんお前の一言にも今は返すつもりもないで




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