いわゆる幼馴染ってやつ《黄》

27. ◎ ページ27

錦戸｢ちょ、そんなくっつくなって！｣




嬉しいもん!! って俺の腕にまとわりつく志宮


うん、可愛ええで？
こんなん普通堪らんやん？


でもほんまどうでもええねん






錦戸｢ちょっと離れてや？｣


奈々｢やーだ 協力しないよ？｣






錦戸｢それは困る 笑｣

志宮｢あ、笑ったぁ｣





は？




志宮｢ね 本当は嘘でしょ？ 女嫌いなんて｣


錦戸｢…｣



女ってホンマに怖いなぁ 鋭い





錦戸｢まぁそうやなくとも原因はお前や｣

志宮｢今なら分かるよそれ｣





錦戸｢なら黙って離れろ｣





ホンマにウザイ
けどこれ以上騒がられて




目的の奴ら見失うのはごめんや






錦戸｢どこ行ったん？すばるくん達｣

志宮｢いやーな趣味してるんだね 亮くんて｣





錦戸｢黙れ｣

志宮｢ハイハイ｣






澪と大倉 2人は今日運悪くバイトやねん

1人で行動するんホンマ嫌なとこあんねん

もうコソコソ1人でつけるか？って諦めてたら



声掛けてきたのが志宮やった

転入したばっかで顔広ないから大丈夫やねん学校の人に会っても




買い物してる振りしてついてこいって言うたはずや？
こんな恋人みたいにくっつけ言うてへん




志宮｢にしても意外｣

錦戸｢何が？｣




志宮｢Aちゃんに彼氏いたなんて｣




いや、彼氏じゃないやろ
会ったん最近やろ？





志宮｢てっきり亮くんだと思ってたんだよね｣


錦戸｢あいつは今までにだって普通に男いたから｣





志宮｢亮くんて純粋だね意外と｣





もう、怒る気も無くした




錦戸｢そうなん？｣


志宮｢羨ましいんだけどねAちゃんのこと｣







そんなふうに言われると
俺はサラサラ諦める気ないで？



ごめんA

すばるくんだけはあかんねん
今度こそホンマにアホみたいに泣くのがオチや



んやねん

用事がなんなのか聞かないでいたら安心した顔しよって







キョロキョロしながら歩いて信号待ちしとる時
やっと見つけた



歩道渡った先のカフェに2人の姿




錦戸｢あんなんすばるくんが行くとこちゃうやん｣




似合わへんよ？すばるくんに
なんで本気なんやろ?



信号機が青になる音がなる




奈々｢あっ青だ｣



引っ張られそうになって横を見ると車がカーブしかけてるとこで





錦戸｢おい｣


志宮の片腕を思いっきり引っ張り返して抱き寄せる

何事もなく車が過ぎる




奈々｢うわぁびっくりしたぁ｣





またカフェに目を向けたとき
すばるくんがAの頬に触れてた

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