No.218 お兄ちゃんの言葉 ページ21
目の前にお兄ちゃんがいた
あたしを庇って死んだ人
あたしが殺した人
死んだからか足はなかった
周りを見ると暖かい光に包まれていた
翔「お、おい！なに泣いてんだよ」
お兄ちゃんは少し乱暴に目尻にある涙を拭った
A「だｯだって！！
あたしのせいなんだよ？
お兄ちゃんが死んじゃったのｯ…ｸﾞｽｯ
あたしがｯ……“もうちょっといようよ”なんて
ワガママ言わなかったら……
ごめんなさいｯ…お兄ちゃんｯｯ…」
翔「なんだそんなことかよ」
お兄ちゃんは平気な顔をする
A「そんなことって…
なんで？！だってあたしのせいで…
お兄ちゃんの…サッカーも…未来も命もｯｯ…
ごめんっごめんなさいｯ」
下に零れる涙は光に吸い込まれていくようだった
翔「謝るな。A」
その言葉にお兄ちゃんの顔を見る
翔「それに俺が死んだのはAのせいなんか
じゃない」
A「そんなわけｯ…！！」
翔「いいや、Aのせいじゃない」
お兄ちゃんの真剣な眼差しに口がごもる
翔「…もしかしたら…ｯ！」
何かを言いかけたが、お兄ちゃんは慌てて自分の口を手で覆った
A「どうしたの？お兄ちゃん」
お兄ちゃんはあたしの髪の毛を優しく触った
たぶん聞かないでほしいのだろう
お兄ちゃんはあたしと目線を合わせ
肩をつかんだ
翔「俺の未来は、Aにまかせた((ﾆｶｯ」
A「あたし…？」
翔「俺はAの中で生きつづけてるよ
だから大丈夫だ」
A「でもｯｯ」
翔「もう自分のことを責めるな。
過去のことはもう振り返らないでいい。」
翔「前を向いて歩いていけ。
Aにはもう信頼できる、大スキな仲間が
できただろ！」
A「！…うんｯｯ！！できたｯ！」
大きく首を縦にふると涙が零れる
翔「ならもう大丈夫だ。
俺はAが生きているだけで嬉しいんだ」
お兄ちゃんは優しくあたしのことを抱きしめた
なにも変わらない暖かさ。優しさ
ポロポロと涙が止まらない
翔「ずっとAのこと見守ってるからな」
優しく微笑むお兄ちゃん
まわりの光がまた激しく光り出した
お兄ちゃんがどんどん見えなくなっていく
お兄ちゃんに向かって叫んだ
A「お兄ちゃんｯｯ！！！
助けてくれてｯありがとう！！
お兄ちゃんこと忘れないよ！！
大好き！！！！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
尾崎紅葉 - なんで人気でないのかが不思議！めっっっっっっっっっちゃ面白いのに！ (2018年9月8日 14時) (
レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
こん(プロフ) - 豪炎寺さらさん» 返信が遅くなってしまい、すみません！ いつか本編か番外編という形で書きたいと思っています！ それまで申し訳ありませんが、待っていてください。コメントわざわざありがとうございました！ (2018年5月2日 22時) (レス) id: d462a2e532 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺さら(プロフ) - るぅさん、男嫌いで修也さんと主人公がデートする話が欲しいです( ^ω^ ) (2018年5月2日 15時) (レス) id: b9516dce83 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 十六茶さん» コメントありがとうございます！「楽しみ」だなんてもうコメント見た瞬間にやけちゃいました笑すごい嬉しいです！！更新頑張りますね！ (2017年7月24日 0時) (レス) id: affb11de17 (このIDを非表示/違反報告)
十六茶(プロフ) - 続編ありがとうございます〜！ 毎日、楽しみで楽しみで仕方ないです笑 (2017年7月23日 23時) (レス) id: d015e35c1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るぅ | 作成日時：2017年7月23日 1時
