No.95 俺は飛鷹征矢だ!! ページ48
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ー飛鷹sideー
それはまるでスローモーションを見ているようだった
俺の振った足はボールを捉え損ない
ラインを割った
角間「かっ…韓国代表のコーナーキックとなりましたぁー!!」
チェ「あの選手……」
南雲「ド素人だなありゃ」
ざわつくフィールド
なんでだ
こんなはずじゃなかったのに
俺を信じてくれた
響木さんや鈴目たちの為にも
俺は……
.
唐須『なーんだ、また失敗するんじゃねぇか
ダメじゃん!』
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失敗しちゃいけねぇのに…!!
.
「何を怖がってるんだ、飛鷹!!」
突然響いたその声にハッと顔を上げる
飛鷹「そんなことは…っ」
円堂「いいか飛鷹
失敗したって恰好悪くなんかない
もっと恰好悪いのは
失敗を恐れて全力のプレーをしていない、今のお前だ!!」
今の俺が全力を出していない…?
そんなはず…!
.
『くそぉぉ!!!』
『(これ以上……恰好悪いところは見せられねぇ!!)』
.
飛鷹「!!」
………俺、は……
失敗しないように
恰好良く決められるように
怯えてプレーしていた…のか?
円堂「思いっきりプレーしてみろ!
失敗したっていいじゃないか」
飛鷹「失敗したっていい…?」
円堂「ああ!
今のお前を、全部プレーにぶつけてみろよ!」
___ああ
そうか
別に失敗しても何も恰好悪くなんかない
ただがむしゃらに
ただ自分の全力を
プレーにすればいいだけだったんだ
…そんな簡単なことに
チェ「アフロディ!」
角間「来るかカオスブレイクーー!?」
どうして今まで気がつかなかったんだ
飛鷹「うおおおおお!!!!」
失敗がなんだ
俺は……
飛「俺は……飛鷹征矢だ!!」
大きく振った足の跡に小さな時空のひずみが起こった
それはボールを包み込み
俺の足元へ落ちてくる
俺はそれを前線へ蹴りだした
A「ナイスカット!!飛鷹くん!」
そう言いながらパスを受け親指を立てる立花
円堂「恰好よかったぜ!」
嬉しそうに笑うキャプテン
飛鷹「…なんだ、この感じ」
喧嘩していた時には感じなかった
温かい気持ちが心を満たしていく
__
円堂『お前、サッカー楽しくないのか?』
__
…そうか
俺
____楽しいんだ
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作者名:るぅ | 作成日時:2017年9月26日 23時