No.70 できるまで ページ23
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A「…っ」
思い出すだけで少し吐き気がする
お腹がすいているのに空腹状態で続けたこと
空腹を通り越して、吐き気になっていたことはとてもよく覚えいる
A「できるまで、やらなきゃ…」
せめて…せめて、花の形が風にさらわれないくらいハッキリできるまで。
コントロールは明日やればいい
あたしはそう決めて、またボールを蹴った
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ー鬼道sideー
円堂「Aの奴、遅いなー」
食堂にいる俺たちはAのことを話していた
虎丸「まだ特訓してるみたいですね」
豪炎寺「……」
豪炎寺の様子がおかしい
今日の練習もそうだったが、ここ最近イライラしてことが多く見えた
春奈「もう、夜ご飯なのに…」
そう言いながら、春奈は窓を見た
夕焼け空だった空は、もう薄暗くなっていた
このまま練習を続けていたらぶっ倒れるぞ…
鬼道「ちょっと、様子を見てくる」
そう言って席を立ち食堂を出た
.
ーグラウンドー
A「ハァッ…ハァァ……」
グラウンドにつくと、息を乱したAがいた
さすがのこいつでも体力が限界のように感じた
それは自分が一番よく分かっているくせに、
こいつは練習をやめない
A「らぁ!!!」
ボールを蹴ると、花びらがボールの回りを舞うが力が最後まで保てていなかった
Aは俺がここにいることにも気づかないでボールを蹴り続けていた
必死になにかに怯えているように
オレンジ色の瞳を光らせて
鬼道「もう、そこまでにしとけ」
俺がAにそう言うと、息を乱しながら
「できるまで…やらなきゃ」と言った
鬼道「今休まなければ、明日にその疲れが残るぞ」
A「…だめなの。やらなきゃ」
そう言って、Aはまたボールを蹴る
もう体力が限界なのか、Aの蹴るボールは威力がなかった
ふとAの足に目をやると、痣のようなモノがあった
鬼道「…その痣、どうしたんだ?」
Aは少し黙った後「ぶつけただけ」と言った
鬼道「もう今日はやめるんだ。
今無理したr((A「だめッ!!」っ?!」
A「できるまでやらなきゃ、だめなの」
そう言ったAは、なにかに怯えているようにボールを蹴り続けていた
必死に、俺の声も聞かずに
新必殺技が上手くいかないだけじゃない
なにかがAを追い詰めている
俺はそんな気がした
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作者名:るぅ | 作成日時:2017年9月26日 23時