No.37 みんなが主役 ページ39
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虎丸「これが俺の全力のプレーです!!
俺のアシストで、みんなが点を取る
そうすれば………俺がみんなの活躍の場を奪うこともない…
楽しくサッカーが出来るんですよ!!」
豪炎寺「ふざけるな!!!!」
豪炎寺くんの言葉を聞いて虎丸くんはビクッと目を瞑った
豪炎寺「見ろ!!ここにいるみんなを!!」
虎丸くんは、みんなのことをジッと見つめる
豪炎寺「ここに集められた皆は、日本中から集められた最高のプレイヤーたち」
虎丸「……」
豪炎寺「そして、敵は世界!!
俺達は世界と戦い、勝つためにここにいるんだ
それを忘れるな」
虎丸「!! ……ッ」
豪炎寺くんの言葉を聞いた虎丸くんは、震える手をぎゅっと強く握って下を俯く
そんな虎丸くんにあたしはゆっくりと近づいていく
A「……虎丸くん」
「「!」」
虎丸くんの過去に何があったのか
虎丸くんにそこまで言わせる過去がどんなものか
あたしには見当が全くつかない
でもだからと言ってそれが、虎丸くんのやっていることが、正しいとは言えない
A「虎丸くんのその全力なサッカー…
そんなサッカー、あたしはつまんないよ」
虎丸「!」
『俺のアシストで、みんなが点を取る
そうすれば………俺がみんなの活躍の場を奪うこともない…』
あたしは虎丸くんの言葉を思い出す
A「…活躍の場を奪うこともない、か
そんなわけないでしょ!?」
虎丸「え…?」
キョトンとする虎丸くんにクスッと笑う
あたしは両手を大きく広げて、虎丸くんの目を見つめて口を開いた
A「ここではね、
みんなが主役なんだよ!!」
すると虎丸くんは大きく目を見開いて、
驚いたような顔をしていた
虎丸「どういう、意味…ですか…?」
少々不安そうにあたしを見上げる虎丸くん
A「あたし、虎丸くんに何があったのかはわかんないけど、
その虎丸くんのアシストは、虎丸くんの感情を押し殺してまでやる必要ないよ」
虎丸「!!」
A「ここは、みんなが主役!
それはそれぞれに
必ず活躍する場面がちゃんとあるからだよ!
意味、分かった?」
あたしは虎丸くんの目を、最後までそらさずに言った
虎丸「Aさん…っ」
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作者名:るぅ | 作成日時:2017年9月22日 19時