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界「…A」
あの後一人で校舎の中へと向かっていったAを追って行くと、界は屋上へ辿り着いた。
重たいドアを開けると、Aはいつもの定位置で体を丸めて蹲っていた。
『…どーしたの、界。』
界「どうしたって聞きたいのは俺の方なんだけど。何で急にミスコンでんの？」
Aを持ち上げ、自分の膝の上に座らせて顔をのぞき込むと、今にも泣きそうに顔を歪めていた。
『…界こそ、ミスターコン出るんだってね。』
界「…あぁ、まぁ。」
『頑張ってね。界なら優勝間違いなしだもん』
界「…お前が宙に吹き込んだんじゃねぇの？」
『？』
界「石森の事教えたの、Aだろ。」
久しぶりに見る界の冷めた顔が、今のAには酷く苦しいものだった。
勿論、Aが宙に羽花の初恋のことなど教えなければ、界はミスターコンに出なくて済んだのだ。
…カメラだったり何だったり色々、参加者はこの企画が終わるまでほぼ自由が効かないらしいし。
界の嫌いなものばっかだもんね。
そう考えつつ、Aは小さくごめん、と呟いた。
界「…別に良い。ただ何でお前がミスコン出てんだよ。」
『…挑戦状叩き込まれたから』
界「…は？」
Aはそれ以上多くは語らず、界の肩に顔を埋めた。
界「…勝てんの？」
『…勝つよ。…勝たなきゃ、私、何も無くなっちゃう。』
いつもの自信満々の声とは全く正反対の、聞こえるか聞こえないかの小さく震えた声でそう言った。
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なたん(プロフ) - 更新楽しみにしています (5月14日 10時) (
レス) @page20 id: 6590863194 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 初めまして！界くんの夢主ちゃんへの愛がひしひしと伝わってきてとてもキュンキュンして読ませて頂いております！！次回の更新も楽しみにしています！ (2022年12月3日 15時) (レス) id: e9a63b31f5 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！ (2022年9月8日 12時) (レス) @page15 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
りおな(プロフ) - この物語面白いです‼︎更新楽しみにしてます‼︎待ってます (2022年8月5日 10時) (レス) id: 6ae3b63c2c (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - 初めまして、界好きなのでありがとうございます。展開が面白いです。更新楽しみにしております。 (2021年12月19日 12時) (レス) @page19 id: c7d3164cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：異端 | 作成日時：2021年10月24日 13時
