激推ししてます、太宰さん！3 (ページ7)

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太宰さんに注目。ページ7

カツカツと講堂に入ってくる人の足音が聞こえる。社長である。

社｢皆聞け。｣

その一言に全員の目が一点に集まる。

社｢嘗て…三日や二日前には戦争を免れる道はあった。しかしその道も今や閉ざされた。
社の鏖殺を謀るマフィア、社の簒奪を目論む組合、この両雄より探偵社を守らねばならぬ。

太宰、説明を。｣

太｢はあい｣

ぴょこっと手を挙げる太宰さん。こんな時まで可愛いです…。

太｢組合は資金力に、マフィアは兵の頭数に優れます。正面から搗ち合えば探偵社と雖も脳天が弾け飛びます。そこで｣

脳天が…弾け…？？そんな怖い事を笑顔で言うの…

私たちは人員を守勢と攻勢に分割。奇襲戦法で姑息に抗う。守勢の要は死なない限り全快出来る治癒能力を持つ与謝野先生を守る事。

嬉しいかは別にして、とケラケラ笑う太宰さんと賢治くん、可愛いですね。可愛いと可愛いの相乗効果。
＿＿真面目な話、太宰さんは治癒能力さえ無効化してしまう。故に、私が守らなくては。

太｢守勢は福澤社長、乱歩さん、与謝野女医、賢治くん、そしてAちゃん。｣

『え、』

太｢攻勢は二組に分割。谷崎くんの隠密能力と私の異能無効化で敵の横あいを叩く。
攻勢｢甲｣は国木田くんと谷崎くん。攻勢｢乙｣は私と敦くんだ。｣

『私、守勢ですか？』

太｢そうだよ。｣

『何故…』

やっぱり攻めとしては使えないのだろうか…最近鍛えてるんだけどなあ…
そんな事を思い、少し落ち込んでいると、太宰さんが私の耳元に近付き、ぽそりと。

太｢これは最悪の場合だけど、もし中也が来た時、あの馬鹿力で暴れられちゃあ困るからね。そうなる前に君が彼の心の枷となるんだ。｣

『私が？』

太｢嗚呼。中也は君には手を出せないから、ね。｣

にっこりと微笑み、離れる。その笑顔のまま、この戦の肝要はこの拠点を隠匿する事、と語る。

太｢敵の異能者総出で此処に雪崩こまれると守勢が保ちませんから。｣

…上手くいくでしょうか…嫌な予感がします。社長とポートマフィアの首領は知り合いであったと聞きました。しかも、とてもよく知る間柄…。何か…。

社｢三組織の内生き残るのは一組織のみだ。戦う他に活路は無い。

三組織異能力戦争だ…！｣