激推ししてます、太宰さん！3 (ページ13)

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太宰さんも誘われてる。ページ13

きっと今頃事務員さんは逃げられて、太宰さんと敦くんと合流出来ているのではないかと思う。何故か。これらの事象は全て太宰さんの考えの内だと思うから。

中｢敵にお見送りします、なんて言って良かったのか？｣

『組合が探偵社にいらっしゃった時には賢治くんがお見送りしていましたから。』

コツンコツンと二つの足音がトンネルに響く。私はまた線路の金属部分を歩いている。

中｢…俺と繋がってる事がバレてんだ。内通者だと疑われねえのか？｣

確かにそうかもしれない。でも探偵社の皆はそんな事言わないと思う。何より、太宰さんが私と中也さんの関係を知っている。それが一番安心できている要因だ。

『大丈夫ですよ。』

中｢そうか。｣

足音だけが耳に入る。

中｢なあ。｣

『はい。』

中｢ポートマフィアに来ねえか。｣

『はあ？』

中｢今から太宰も幹部に戻らないかと誘われる。彼奴の席はずっと残ってんだ。｣

いつでもポートマフィアに戻れるように。

『一度裏切ったのに戻すのですか？ポートマフィアはそんなに出来ない人が多い…いえ、ナンデモナイデス。』

うっかりぼろぼろとポートマフィアを挑発する言葉が出てしまいそうになった。

中｢止めるのが遅せぇよ。
…な、考えてくれよ。太宰がポートマフィアに戻ってくるならお前も来てくれるだろ？太宰はオマケだ。｣

『…私は探偵社員です。入社する時に決めたんです。私の思う正しい道を歩むと。』

中｢正しい道、か。｣

ずっと下に敷かれた線路を見ていた目を、はっと中也さんに向ける。

『中也さんが正しくないっていうわけじゃなくて！』

慌てて言い訳をしようとした時、ずるりと足が滑る。厚底なんて履くもんじゃない。

中｢っ危なっかしいな、お前は。｣

中也さんに抱きとめられていた。

『す、すみません。』